2ヶ月かかる月次決算を10日に短縮。全国に35園の保育園持つベンチャー企業、躍進支えたバックオフィス効率化のきっかけとは

SSMotherホールディングス株式会社取締役 長谷川 現 氏/経理部 小西 美穂 氏

課題
月次決算を早期化し事業の意思決定スピードを上げたい

「はたらくママを応援する」をミッションに、2012年の創業より保育事業を展開・急速拡大しているSSMotherホールディングス株式会社様。本店所在地である大阪のみならず、関東圏ほか全国に認可園・企業主導型保育所を35園を進出させています。

2015年から2017年にかけて、同社の売上規模・運営園数はともに倍以上に増加。しかし、経理の社員を最小限に留め、会計システムの変革によりバックオフィス業務をカバーしていると言います。今回は同社の躍進を支えるバックオフィスにクローズアップ。取締役・長谷川現氏と経理部・小西美穂氏に、freee導入の経緯やその利便性についてお話をうかがいます。

――設立の経緯や御社サービスへの想いを教えてください

ママの力を目の当たりにして起業


SSMotherホールディングス株式会社取締役 長谷川 現 氏

長谷川 現 氏
SSMotherホールディングス株式会社取締役。IPOコンサルや人材紹介などのベンチャー企業を経て、SSMotherへ。代表の上野広嗣氏とは新卒以前からの知り合い

長谷川 SSMotherホールディングス株式会社(エスエスマザー)は2012年に創業したベンチャー企業です。大阪でもベンチャーが多数集積するにしなかバレーの一角に位置しています。創業より一貫して保育・教育事業を提供しています。


代表の上野広嗣は、前職が大手衛生製品会社のマーケティング担当。実際の店舗での販売促進をマネジメントすることも多かった。そこで上野は、ママの方々の販売力を目の当たりにします。 当時販促していたおむつの販売成績を見てみたところ、売上額が群を抜いて高かったのが主婦でした。大阪のお母さんたちの底力に着目し、お母さんたち専門の派遣業を展開するため起業を決意しました。起業に際して、主婦を集めて説明会を行ったのですが、関西のノリで、


「子どもを預けるところもないのに、私たちが働けるわけないやん!」

と、もっともなご意見をいただいてしまいました。そこで保育所を作ったのが弊社保育事業のはじまりです。


社名のSSMother(スーパーストロングマザーの略)には「働くお母さんを応援したい」思いが込められています。働くお母さんを支援する保育園はどういうものが良いのか。理想を追求するため、代表の上野は大学院に通い幼児教育も学び、保育士の資格も取得しました。



大阪を中心に保育園を全国で35園運営

長谷川 弊社では保育を中心に3つの事業を行なっています。 1つ目は保育事業。小規模保育に特化し0〜2歳児に限定した認可園・企業主導型保育所の運営です。初めは地域型と呼ばれる委託事業で5人の園からスタートしました。最近までは大阪を中心に8園を運営していましたが、2016年から拡大。2018年は35園まで増えています


2つ目は保育園サポート事業で、保育士の人材紹介・企業主導型保育申請のコンサルティングを行なっています。3つ目はママの働く場所の提供事業を行っています。


従業員は現在340名。そのうち経理を担当するのが5名です。経理部にも働くお母さんがおり、保育園へのお迎えがあるので必ず時短勤務する人も定時帰りする人もいます。会社としては働くお母さんのために保育に集中させてあげたいと考えています。


SSMotherホールディングス株式会社取締役 長谷川 現 氏/経理部 小西 美穂 氏


――freee導入のきっかけとご利用状況を教えてください

急拡大する経営規模を支えるfreee。2ヶ月かかる月次決算が10日に短縮

長谷川 運営規模が10園程度の頃には、大手のスタンドアローン型会計ソフトを使い、経理担当の社員が2名いて税理士の方に支援頂きながら会計業務を回していました。


今後さらに運営する園を増やし会社が成長していくためには、会計業務の内製化が必要。とはいえ、大手の会計ソフトや、自前での基幹システム構築は、事業の拡大スピードに追いつけないリスクがありました。2015年から2017年にかけて、売上規模や運営園数が倍に増加。成長速度が速すぎて要件定義が追いつかないのではと考えたのです。そこでASPの会計システムを複数検討。弊社の事業が拡大しても本部からコントロールができる柔軟性、ワークフローが構築できる利点、請求書に関連する保育園運営事業への適正を評価し、最終的にfreeeを導入しました。

SSMotherホールディングス株式会社 経理部 小西 美穂 氏

小西 美穂 氏
SSMotherホールディングス株式会社経理部。経理を7年間経験し2017年9月に中途入社

一般的には経営規模が増えるに従い、バックオフィスの人員を増やそうとするでしょう。しかし弊社では会計システム刷新にともない、既存のメンバーだけで対応するためにはどうしたら良いのか、考えを巡らせました。


2年で園の数は倍に増えましたが、freeeの採用による業務効率化の結果、バックオフィスの社員増員は最小限に留められています。もちろん小西をはじめメンバーのがんばりによるところも大きいですが、最小限の労力で最大限のパフォーマンスが引き出せる環境をつくったと自負しています。


小西  会計システムをfreeeに刷新しはじめたのは2017年夏。入社したタイミングではまだ従来の大手会計ソフトと税理士さんの体制でした。月次決算の締めにかかる時間は2ヶ月。この体制では経営判断も遅くなってしまいます。


freeeを使うようになり、半年ほど経った今では、月次決算を10日で締められるように短縮できました。



迅速な経営判断を助けるfreee。全国各地を移動しながらでも経営陣のコンセンサス形成が可能に

長谷川 経営陣の目から見たfreee導入のメリットは、経営陣自らレポートを使えるようになったことです。


経理を介して書類を出力してもらうまでもなく、経営陣がfreeeにログインして経営数値を直接見ることもできます。経営判断の迅速化に繋がっていると思います。


弊社は大阪を拠点に全国各地で事業を行っています。私自身も東京と大阪を行ったり来たり。そんな中、レポートがすぐに閲覧でき、代表の上野と経営判断のコンセンサスも取りやすくなりました。


経営陣としては会社が成長することで増えたスタッフたちを路頭に迷わすわけにはいきません。デットファイナンスをするか否かを含め、経営判断は迅速に行わなければならない。freeeのレポートのおかげで、銀行への説明が楽になりました。おかげさまで銀行からの指摘はほとんどありません。



保育園事業独特の社会福祉法人会計基準。園ごとの監査にもfreeeなら対応できる

長谷川 保育園を運営する際、会計に関わる収入は2つあります。約500人からいただく保育料と、認可園として自治体からいただく保育給付費です。


認可園に登録されるためのハードルはとても高く、実績がないと認可園申請すらさせてもらえません。認可園登録後も厚生労働省の定めた社会福祉法人会計基準に従い、正しく会計処理を行います。認可園は保育給付費や補助金の使用用途を明示する必要がありますので、ミスは許されません。


小西 たとえば、園には小口現金を比較的多く置いています。認可園は保育給付費で運営させて頂いていますので、すこしでも安い給食食材を使うため、近隣の商店から購入しているのです。小口現金管理にとても気を使っています。


毎年自治体からの監査を各園が受けます。運営会社ではなく各園が独立採算することを求められます。


監査の準備は幾通りも存在します。たとえば保育関係の監査、会計監査、自治体に提出する監事監査の書類準備など。私ひとりで全て対応するわけではありませんが、毎年35園分の監査準備だけでてんてこまい。35園分の財務諸表と現況報告書も準備しなければなりません。請求書ひとつとっても運営会社で一括受発注したものではなく、園単位のものを準備する必要があります。freeeでは各園を部門コードに登録することでボタンを押すだけで園ごとの細かい財務諸表まで作成でき、効率化に役立っています。


freeeを導入して一番助かっている機能は、銀行口座の同期です。保育園は保護者の方が500名いらっしゃいますので、自動同期してくれて助かっています。 一番時間のかかる仕訳作業も、借方に勘定科目を入力するだけでfreee内で自動補完。貸方も登録してくれますので大変な時間短縮になっています。


振込時にもfreeeは便利。最初に取引先の振込口座の番号など必要な情報を登録しておけば、あとはチェックボックスをクリックしていくだけでまとまった振込データが作成できます。業者への支払いは他業種に比べ多いほうだと思いますが、月末の振込作業を短縮できます。


操作方法に困ったときはヘルプページを確認すれば解決できますし、サポートセンターへ電話で気軽に問い合わせできますので助かっています。


SSMotherホールディングス株式会社取締役 長谷川 現 氏/経理部 小西 美穂 氏


――今後の展望について教えてください

保育現場の負担軽減。現場が子どもたちと向き合える時間を作りたい

長谷川 今後進めたいことの一つがペーパーレス化。


本社も園も福祉会計の監査を毎年受けています。従来の稟議は紙ベース。印鑑を押して書類受け渡しで行なっていました。やりとりは本社はメール、園はファックスと、完全な紙文化が占めていました。


ペーパーレス化を進めるため、会計freeeのエンタープライズプランに付いている「稟議ワークフローfreee」を使っています。紙を使った物品購入・見積書作成など、稟議申請・承認業務・経理処理・振込業務まで一気通貫してクラウドで完結させることで、バックオフィス業務が効率化できています。


さらにGoogleドライブも併用。仕分けID別に帳票を整理。監査法人には、freeeとGoogleドライブを検索して作業してもらう体制の構築に成功しました。


外部から届く請求書が紙ベースのため、完全ペーパーレスはまだまだ難しそうですが、今後極力ペーパレスにしていきたいです。


小西 園それぞれのバックオフィス処理は、本社でできるかぎり負担しています。園の保育士さんは会計freeeに明細を登録したり、稟議ワークフローに加わったりはしていません。保育士さんには、ITツールに慣れるより、子どもたちと向き合うことに時間と気力を割いて欲しいのです。


今後も園のバックオフィス負担を軽減する施策を考えていきたいです。最終的に経理はチェックだけで終わるようにしたいです。次のステップでは経理を含めたバックオフィスへの支援体制をもっと考えることに時間を遣いたいと思っています。


長谷川 弊社は自治体から保育給付費等をいただいて運営するビジネスモデル。適正に運営できているか、ということも大事ですが、保育給付費を使うことで会社の使命を果たせているか、と自社を見つめる必要があります。


これからもfreeeをうまく使いこなし、「はたらくママを応援」できるよう事業を進めたいと考えています。


SSMotherホールディングス株式会社取締役 長谷川 現 氏/経理部 小西 美穂 氏


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