「手入力」「手渡し」のアナログ環境から脱却 複数拠点を展開する企業が複数のfreeeの導入で得たメリットとは

株式会社soraプロジェクト 情報システム部 部長 黒川 さん
経営財務課 サブマネージャー 日野 賢太郎 さん

課題
バックオフィスの体制構築・効率化

福岡県に本社を置き、複数の拠点を展開して、インサイドセールス代行やコールセンター運営を手がける株式会社soraプロジェクト。ここ数年で大きく成長を遂げ、社員数も急増しています。


そのような中、人事労務や会計業務においては手作業が多く、工数がかさむことやミスが起きやすい環境であることが課題となっていました。それを改善すべく、2020年にfreee人事労務とfreee会計を導入。2023年からはfreeeカードも利用し、それぞれ連携させています。


バックオフィス担当として日頃からfreeeに触れている、情報システム部 部長の黒川さん、経営管理部 経営財務課 サブマネージャーの日野賢太郎さんに、各製品の使用感や複数のfreee製品を導入したメリットについて話を伺いました。


手作業が大半だった従来のバックオフィス 従業員増で「以前のやり方ではとても無理」

――まずは御社の事業について教えてください。

黒川さん(以下、黒川) : 主な事業はインサイドセールス代行、テレマーケティング代行で、本社のある福岡県筑紫野市のほか、福岡市中央区天神、福岡市南区大橋の3箇所にコールセンターを設置しています。そのほか、ウェブマーケティング支援やシステム開発なども行っています。


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――お二人のご経歴と現在の業務、freeeとの接点について教えてください。

黒川: ITインフラ系、開発系などの業務を経て、soraプロジェクトに入社して3年目です。現在は情報システム部長として、近年の規模拡大、人員増加に伴うシステム強化に注力しております。入社した時には、freeeは既に導入されており、私自身は初めて使用しました。


日野賢太郎さん(以下、日野): 私は財務会計などの業務を経験した後、昨年9月に当社に入りました。前職までは他社の会計ソフトを使用していたため、freeeに触れたのは私も初めてです。現在はアシスタントと私の2名体制で経理業務全般に携わっています。


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――お二人が入社された時には既にfreeeが導入されていたということですが、導入前の状況や課題をわかる範囲で聞かせていただけますか。

黒川: 人事労務に関して、出退勤の打刻は、以前から導入している当社独自のシステムに社員が各自ログインして行なっていました。これは現在も変わりません。しかし、それ以降は、エクセルに入力して管理するというアナログなものだったと聞いております。


つまり「誰が何時に来て、何時に帰った」まではシステムで記録していますが、そこからは手作業ですね。エクセルに反映し、給与明細を手動で出力して、郵送もしくは手渡しで各拠点の従業員に渡していたのだと思います。当時の社員数は50~60人程度で、それでも大変だったと思いますが、その倍以上となった現在、従来のやり方ではとても無理だったでしょう。


日野: 会計はオンプレミス型の会計ソフトを使用していました。データの自動連携がまったくないため「見て、打ち込む作業」が多かったと思います。手間もかかりますし、ミスも起きやすい環境です。銀行との連携やデータを他の分析に活用するのにも、苦労が多かったと思います。


「直感的なインターフェイス」「解決が早いサポートチャット」を重宝

――お二人が初めてfreeeに触れたご感想はいかがでしょうか。

黒川: 直感的なインターフェイスが良いですね。マニュアルを見たり考えたりしなくても、パッと見ただけで、どこに何を入力すればいいかピンときます。中小企業では、新しいシステムを導入する際に専任者を配置する余裕がなく、ある意味“片手間”のような形でやらざるを得ないケースもありますが、そうした忙しい中で操作を覚えなければならない環境では非常に助かります。


日野: ヘルプページがわかりやすく、サポートチャット機能はかなり秀逸です。何を尋ねてもわずか数分で答えが返ってくるので、まるで隣にいて直接教えてもらっているような感覚ですね。一般的なサポートチャットは自動応答で回答が早い反面内容に満足できなかったり、逆に丁寧だけれど待ち時間が長かったりするケースもありますが、freeeはスピードと回答の有用性を両立されているのですごいと思います。


最近はだいぶ慣れてきて、質問することは減りましたが、入社間もない頃の忙しい月末月初などは頻繁に利用しており、大変助けられました。


――freeeの導入でどのようなメリットがありましたか?

黒川: 以前は、有給休暇など勤怠関係の申請を書面で行っていました。しかし現在は、全社員にIDを付与し、freee上で申請しています。工数が大幅に削減でき、ペーパレス化も実現できました。


特に当社のように複数拠点を持つ企業には、郵送や手渡しを減らせるため効果が大きいのではないでしょうか。先ほど言ったインターフェイスがわかりやすいという点も、全社員に使ってもらうにあたり、メリットが大きいです。


有給休暇の残日数管理も、以前は、例えば10日付与されているAさんが1日取得したらエクセルの数字を「10」から「9」に打ち換える、といった方法でしたが、freeeで自動管理することで手間とミスのリスクを削減できました。年末調整の記入ミスによる差し戻しなども、従来は電話や郵送でのやり取りだったところ、大幅に工数を減らすことができています。


また、社会保険料の料率変更などといった法令改正に伴う変更が自動で反映される点も、大変重宝しております。


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日野: 会計に関しては、やはりデータ連携が大きなメリットですね。銀行口座やクレジットカードはもちろん、支払い依頼のデータから帳票で請求書を付けたものの仕分けを切れる、といった機能は、以前使用していたシステムにはありませんでした。


freeeは他社システムよりつながりが「広い」印象です。もしfreeeが導入されていなかったら、転記作業が多くなっており、とても現在の2名体制では対応できなかったでしょう。


freeeでまとめることにより、部内連携もスムーズに

――今年に入ってfreeeカードも導入されたそうですね。

日野: 従来使用していた法人用クレジットカードでは、未確定明細をシステムに取り込むことができませんでした。明細が確定するのは半月ほど後ですので、待てずに手入力する手間が生じていたのです。


そんなある日、いつものようにfreeeを立ち上げると「お知らせ」の欄にfreeeカードの情報が表示され、それがちょうど感じていた課題を解決するものだったことから導入に至りました。


freeeカードであれば未確定明細を取り込めるため、当日や翌日には帳簿に反映され、確実に会計処理ができます。従来のカードも残してはいますが、社長がメインで使うのはfreeeカードにしました。freeeカード Unlimitedは限度額が最大1億円と大きく、重宝していると社長は言っています。


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――複数のfreee製品を導入するメリットはどういった点にあると思いますか?

黒川: やはりデータ連携の点です。当社のようにfreee人事労務とfreee会計を導入していると、勤怠のデータから給与計算が自動的に行われるなど、システムを横断して連携される点が、バックオフィスのシステムをfreeeでそろえる大きな利点だと感じます。


日野: 今はまだ一部手作業が残っているのですが、すべてfreeeによる自動化が完了すると、月次処理を丸1日ほど早めることも可能だと思います。


黒川: システムを統一すると、それを統括する部門も一つに集約しやすいようにも感じます。当社の場合は、人事労務、会計、クレジットカード、この3つをいずれも経営管理部というひとつの部署で管理していますが、もしシステムがバラバラだったら部内のやり取りもかなり煩雑になったでしょう。3つのシステムが連携しているからこそ、スムーズな部内連携が可能になっています。


――御社の今後の展望を聞かせてください。

黒川: 主な事業であるインサイドセールスを拡大し、より多くのお客様のお役に立ちたいと考えています。それに伴い社員数も増大する見込みですので、効率化したバックオフィス環境をより一層強化していきます。


――最後に、freee導入を検討している企業の方々に向けてメッセージをお願いします。

日野: 使い始めは慣れない面もあるかと思いますが、freeeはサポート面が充実しているため安心してスタートできます。これだけデータ連携がしっかりしていると、少人数でも正確に業務をこなせますので、特に大変有用性が高いです。私たちはたまたま入社したらfreeeがあったわけですが、それは非常に幸運なことでしたね。


(執筆:北村朱里 撮影:赤坂太一 編集:ノオト)


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