さまざまな流入経路を活かし、年200件以上の新規顧客を獲得。freeeで取り組むビジネス拡大。

税理士法人 イデアコンサルティング 代表社員・税理士 伊東大介 氏/平川太郎 氏/宮崎康 氏

課題
顧問先のコンサルに注力したい

創立から11年。イデアコンサルティングは、若手スタッフを中心に、ここ2~3年は毎年200件以上の新規顧客を獲得し、成長を続ける会計事務所です。2015年からfreeeを導入。freeeからの顧客紹介やアドバイザー検索ページを活用し、さらなるビジネスの拡大を目指しています。

freee導入のきっかけ



伊東様:freeeを使い始めたのは1年ほど前です。当時、弊社は業務効率化の課題を抱えるお客様のサポートに苦心していましたが、そこへバックオフィスの効率化をもたらすfreeeが完全にはまりました。昨今、新設法人の50%以上(*2016年・MM総研調べ)がクラウド型会計ソフトを使う時代になってきたそうですが、たしかにfreeeを使いたいという方が増えてきて、会計事務所業界的にもfreeeを使っている方が増えてきて、対応しないわけにはいかなくなっていきました。


変化の波が来ているならそれに乗ったほうがいい、市場環境が変わってきた中では乗っていかないと生き残れない。そう考えてfreeeに本腰を入れて事務所全体をあげて取り組み始めました。

導入後は新規顧客の流入経路が増加



伊東様:これまで顧客を増やすために、経理代行業務の請け負いを入口に税務へつなげたり、業種を絞ったり、新設法人向けにDMを発送したり、さまざまな施策を行ってきました。その結果お客様がある程度増えてくると、そこから紹介が増えてきます。


freee導入後は、freeeからの顧客紹介やアドバイザー検索ページも活用できるようになり新規顧客の流入経路が増えました。従来は新規顧客を獲得しようとした場合、顧客紹介業者を利用する方法がありましたが、こちらを利用するとかなり費用がかかってしまいます。また、検索画面に表示させるインターネット広告へ出稿する方法もありますが、こちらも同様にある程度の出費は覚悟しなければなりません。 その点、freeeからの顧客紹介もアドバイザー検索ページも全く費用がかかりませんので、これを使わない手はありません。ここ3年くらいは、お客様からのご紹介、freeeからの紹介、ホームページからの問い合わせなどから新規顧客が毎月10〜20件ずつ増えているような状況です。


平川様:freeeからの顧客紹介は、毎月コンスタントにいただいています。そこから、メールや電話で先方とファーストコンタクトを行い、初回面談をし、その後お客様と直接契約するという流れになります。紹介いただいた後、先方とのファーストコンタクトは6割くらいとれているかなという感じです。この1年間、freeeからの紹介経由で非常に多くのお客様とご契約することができました。お客様の規模感としてはスタートアップ企業が大半ですが、なかには大きなところもあって、freeeを使いたいが今の税理士さんが変えてくれないので税理士を変えたいというお客様もありました。ご紹介いただく方は幅広い業種・年商の方がいらっしゃり、なかには3億弱くらいの企業も含まれます。ご紹介いただく会社は、IT系が多いです。もともとfreeeを使いたいというところは、タイムリーかつ、バックオフィス全体をラクにやりたいというニーズが高く、ネット環境に明るい方々が圧倒的に多い。年齢では20~30代でしょうか。電話よりはメールでのやりとりが多く、ファーストコンタクトのチョイスはだいたいメールを指定されます。なので初回はメールをして、少し時間をおいてから電話をします。


freeeのアドバイザー検索ページからも月に何件か問い合わせがあります。こちらについては、弊社のページをご覧になって直接問い合わせをいただけるので、顧客紹介よりも契約の確立は高くなります。アドバイザー検索ページは顧問先への導入実績が加味されるため、導入をすすめていけばいく程順位があがっていき、顧客獲得をする上でのやりがいにも繋がります。



新規問い合わせから受注までの心がけ

平川様:面談でお会いするときは、ざっくばらんに会社の状況や経理の状況を伺います。ただ、お客様にしてみれば、弊社は候補の1社であるだけですから、最後に必ずイデアの色をださないといけません。そこで、ヒアリングからスタートして、最後におみやげの提案を必ず入れるようにしています。 たとえば、新設法人の方で、今年はがんばれそうなので役員報酬をいっぱい取るつもりです、ということなら、消費税の特定期間に該当してしまうので、それなら7か月で切ってしまったほうがいいですよ、といったようなことです。謄本と定款と、試算表もできているのであれば見せていただきます。通常それを見ると、1つ、2つは叩けば何かが出ますから、freeeだと数字がこうやって確認出来ますよ、具体的にはこの作業が効率化出来ますよ、といった提案ができます。


特にfreeeを検討される方の特徴として、漠然と効率化したいと思っているものの、やりたい事が具体的になっていないケースが多いように思います。そのため、freeeを運用する上で会計事務所側から何かしらの提案をすると非常に喜んでいただくことが出来ます。そういった提案を必ず1つ入れることで、お客様は他にもいろいろ教えてもらえそうな気になるわけです。


最初の面談でそこまで話す税理士の方はあまりいないと思いますが、そうすることでお客様の期待値が上がります。そもそも価格勝負はしたくありません。他の会計事務所よりも少し高くても、このくらい対応してくれるのであれば依頼しよう、そういう気持ちになってくださったお客様と契約したいと思っています。


とえば、わたしが新規提案を担当したお客様に、幅広く飲食事業を展開されている法人がいらっしゃいます。このお客様が抱えていた課題は、とにかくスピード化でした。従来の会計事務所では前月の試算表が翌月末にならないと出てこないことが不満で、経営会議、社内ミーティングなどがあるから翌20日には欲しいというのが社長の要望でした。お客様にもよりますが、うちの事務所でもこのスピードは通常よりも早いため、最初はチャレンジングだなと感じました。そこでチームで進め方を検討した結果、通常よりもはやいスピードを求めるのであれば、freeeしかないと判断しました。

受注獲得につながったポイント



宮﨑様:結論から言えば、初回提案の時に「5営業日で数字を出せます。」と具体的に言えたことで、即、受注を獲得できました。


これには、事前のヒアリングで、エクセルのフォーマットや銀行口座の同期が必要になることを掴んでいたことが大きかったと思います。これにより、あらかじめ初回提案時に予想される流れをfreeeの方にお伝えし、提案に同行してもらえるよう依頼もできました。だからこそ、提案時にエクセルのフォーマットをその場で作成し、「こちらで作成したエクセルのフォーマットでデータをいただければ、5営業日で数字を出せます。」という提案ができたわけです。さらには銀行口座の同期もそこで提示できたこともポイントでした。実際にそれらを見てもらえたことで、社長がこの先のスピード感をイメージすることができ、即断できたのだと思います。

課題解決、スピード化実現の秘訣〜freeeにより月次決算の早期化と部門別会計の導入に成功!〜



宮﨑様:効率化、スピード化を図れた要因は、エクセルデータのインポートと、銀行口座の同期です。 とくにエクセルのフォーマットは、最初こそ作成に苦労してfreeeに相談したものの、改良を重ねて今では「自動で経理」の自動登録ルールを設定しています。最初にこうした設定を行うことが受注後の運用において非常に重要です。現在、売上は日時データをインポートしています。売上額はお客様が食券システムやレジから吐き出したデータを所定のエクセルシートにまとめたものをいただいています。


社長は、月次推移等から、全社的な原価率や粗利を見て、部門(店舗)ごとの原価率と粗利を見るので、部門別会計にしなければなりません。部門の分け方は店舗ごとにしていまして、全部で6店舗あります。部門毎に一から入力すると大変なので、自動登録ルールを活用して、売上が自動でそれぞれの店舗別に集計されるようにしています。


経費精算についても同様で、各店舗ごとに食材の購入などをとりまとめたエクセルシートをわたしたちがもらいます。これは、freeeを導入する前から行われていた処理で、以前の会計事務所ではこのエクセルシートを再度会計ソフトへ手入力していたと思いますが、わたしたちはfreeeの自動登録ルールを活用して効率化を図っています。


具体的には、エクセルシートへの入力のやり方をある程度こちらで指定してしまいます。たとえば食材の仕入れであれば、該当の行に食材仕入という単語を入れていただくということです。そうしておくことで、CSVデータをインポートした後は、食材仕入という単語にfreeeが反応して、「仕入高」と自動的に記帳してくれます。


そのように、大体似たような文字群を入れてもらうよう顧問先とルールを設定しておくことで、それをインポートすると、もともと登録しているルールにしたがって自動で処理がなされます。こうしたことを行い、ルールに沿ってお客様に入力していただいたエクセルをインポートするだけで、売上も経費精算も、取引登録が自動化されて、自動で仕訳が作成され帳簿に反映されるようになります。わたしたちがすることといえば、それをチェックするだけです。


なお、もともとお客様のほうで、各店舗別で売上や経費を集計したエクセルを取りまとめて会計事務所に渡していたわけですから、プラスアルファで作業が増えることもありませんでした。入力するエクセルの形式が変わるだけでしたから、その辺りもすんなりと受け入れられました。それで、実際に5営業日で試算表をお出しできており、お客様にも満足していただいています。店長会議に前月の月次がないことも問題だったそうですから、そこに間に合うようになったことで会議自体の質も高まっていると思います。



スピード化、効率化により、コニュニケーション機会の向上へ



宮﨑様:スピード感以外でお客様に満足してもらっている部分は、レスポンスよくコミュニケーションが取れていることですね。お客様からちょくちょく電話をいただき、よく話をしているのですが、それがいいねと言われます。 freeeになったことで、社長が数字をチェックする頻度が増えたことで、コミュニケーションの機会自体が増えています。freeeの使い方や、部門別の月次がどうなっているかといった問い合わせもいただきますが、修正依頼のときなどは、電話で話しながら、修正したものをお客様のパソコンですぐに確認してもらえますし、お客様としてもやりやすいのではないかと思います。


クラウド以外のソフトを使っているお客様の場合は、忙しい時期だと入力に手間がかかってコミュニケーションに時間が割けないということがありました。しかし、freeeだとそれがありませんから、freeeを使っているお客様とは、そうでないお客様と比べて関係性が深まっていると感じます。 今後はまだ手入力になっている部分も全て自動化させたいと思っています。データを移す作業は1日もかけず終わらせて、今は社長と月1回のところ、月2回は会える時間を作りたいと思っています。また、決算は一度終えていますが、今後登場するfreeeの申告ソフトを使えば、決算業務はさらに大幅な効率化が図れそうですから期待しています。

freeeを活用した今後のビジョン

平川様:既存業務の延長線上になりますが、税務と記帳代行の業務は同時に請け負うことが多く、そうすると作業時間に占める記帳業務の割合が非常に高くなります。そこをfreeeで効率化できれば、当然いまよりも件数を獲得することができるでしょうし、税理士としてのアドバイス業務の方にウエイトをおけると思います。そして、それが理想的な形だと考えています。


将来的に記帳代行業務はシュリンクするでしょうから、理想とする方向にどんどん業務をシフトしていきたいと考えています。


伊東様:現在は、freeeの導入件数を増やして3つ星認定アドバイザーになるという目標もあるので、目先のお金はいただいていませんが、今後はfreeeの初期設定でフィーをいただく初期設定支援なども行っていきたいと思います。さらには、バックオフィスも含めた導入支援パッケージであるとか、業種ごとのパッケージ、たとえば飲食店ならAirレジとの連携パッケージのようなものも提案していきたいと考えています。そうすることでより本気度が増しますし、なにより提案するほうのインセンティブ、モチベーションにもなると考えています。


今後も引き続き時代の波に乗り、クラウド会計を活用したビジネス拡大に積極的に取り組んでいきたいと思っています。



税理士法人 イデアコンサルティング

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企業の黒字化、会社設立、節税対策、確定申告など中小企業・個人事業主の成長サポートが強みであり、記帳代行以外にも経理代行業務も積極的に行っている。また年間200件以上の新規顧客を獲得しており、現在急成長中の会計事務所。

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  • 2009年1月