会社設立の基礎知識

本店移転登記に必要な書類は?書き方や提出先もあわせて解説

本店移転登記に必要な書類は?書き方や提出先もあわせて解説

本店移転とは、登記簿上に記載されている会社の本店住所を変更することをいいます。本店移転するには変更登記の手続きが必要であり、揃えなければならない書類が複数あります。

本記事では、株式会社の本店移転登記に必要な書類についてケース別に詳しく解説します。本店移転登記にかかる費用についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

本店移転の手続きの流れについて詳しく知りたい方は、別記事「本店移転の手続き完全ガイド|失敗しないコツと申請方法を徹底解説」をあわせてご確認ください。

目次

freee登記で変更登記のコストを削減!

freee登記はステップに沿って項目を入力するだけで変更登記に必要な書類が作成できます。10種類の変更登記に対応!変更登記にかかる手間やコストを削減したい方におすすめです。

本店移転登記に必要な書類は法務局の管轄内・管轄外とで異なる

本店移転登記に必要な書類は、移転先が法務局の管轄内・管轄外でそれぞれ異なります。本店移転登記を行うときは、まず管轄内移転なのか管轄外移転なのかを必ず確認しておきましょう。

なお、本店移転登記に必要な書類は法務局のホームページよりダウンロードが可能です。オンライン申請やQRコードでの申請も可能なので、実施しやすい方法で行いましょう。

管轄内移転の本店移転登記に必要な書類

法務局の管轄内で本店移転登記をする際は以下の書類が必要です。

法務局の管轄内移転で必要な書類

  • 株式会社本店移転登記申請書
  • 株主総会議事録
  • 株主リスト
  • 取締役会議事録
  • 取締役の決定書
  • 委任状

ここでは、管轄内移転で必要な書類とその書き方について解説します。

株式会社本店移転登記申請書

株式会社が本店の所在地を移転する際、法務局に提出する書類を株式会社の本店移転登記申請書といいます。

株式会社本店移転登記申請書に記載すべき内容と書き方については、以下を参考にしてください。

項目記載内容
1.法人の種類株式会社
2.商号又は名称会社の正式名称
3.本店の所在地移転前の本店所在地
4.本店の移転による変更新しい本店所在地
5.会社の目的定款に記載されている会社目的
6.発行可能株式総数定款に記載されている発行可能株式総数
7.資本金の額移転後の資本金の額
8.代表者の氏名及び住所代表者の氏名と住所
9.代表者以外の役員取締役・監査役の氏名と住所
10.公告の方法定款に定められた公告方法
11.移転の年月日本店移転の年月日
12.添付書類の種類添付する書類の種類を☑する

株主総会議事録

株主総会議事録とは、株式会社が開催する株主総会の内容(議事の経過・結果)を記録した文書のことで、定款の変更が必要な場合に用意します。

株主総数や発行済み株式総数、出席した株主数などを記載したうえで、決議の内容を明記します。

作成時は、以下の項目を参考にしてください。

項目記載内容
1. 株主総会の種類定時株主総会か臨時株主総会か
2. 開催日時年月日、開始・終了時刻
3. 開催場所会社本店所在地か他の場所か
4. 目的事項株主総会の目的事項(決議事項)
5. 出席状況出席株主数、議決権数、議決権行使株主数
6. 決議・報告事項各議案の内容と賛否数、決議の有無
7. 議事の経過の概要議長選出、議事運営の概要
8. 決議事項の詳細重要な決議事項(役員変更、定款変更等)の内容詳細
9. 議長及び出席取締役議長と出席取締役全員の氏名、署名捺印欄

株主リスト

株主リストとは、株式会社の株主名簿に記載された全株主の情報をまとめた一覧表のことです。

株主総会議事録と同様、定款を変更する際に必要になります。株主の議決がなされた対象や株主の氏名・住所・株式数などを記載します。

基本的な項目や記載内容は以下のとおりです。

項目記載内容
1. 作成日付株主リストの作成年月日
2. 会社名株式会社の正式名称
3. 発行済株式総数発行済株式の総数
4. 株主番号各株主に付与する番号
5. 株主氏名/名称個人株主は氏名、法人株主は名称
6. 株主住所株主の住所
7. 生年月日/設立年月日個人は生年月日、法人は設立年月日
8. 保有株式数各株主が保有する株式の数
9. 株式の種類(種類株式がある場合)各株主が保有する株式の種類
10. 取得年月日株式を取得した年月日
11. 備考その他必要な事項

取締役会議事録

株式会社の重要な意思決定機関である取締役会の議事の経過および結果を記録した書類を取締役会議事録といいます。出席した取締役や決議事項を記載するのが一般的です。

なお取締役会設置会社の本店移転登記の場合、定款の変更有無にかかわらず取締役会議事録が必要になります。

取締役会議事録に記載する項目や内容は、以下を参考にしてください。

項目記載内容
1. 開催日時取締役会開催の年月日、開始・終了時間
2. 開催場所取締役会開催の場所(会社本店所在地か他の場所か)
3. 出席者氏名出席した取締役および監査役全員の氏名
4. 欠席者氏名(欠席者がいる場合)欠席した取締役および監査役の氏名
5. 議長氏名取締役会の議長を務めた者の氏名
6. 議題および議案審議した議題と具体的な議案の内容
7. 議事の経過概要各議案に対する説明、質疑応答の概要
8. 議決結果各議案の賛成・反対の議決権数と可決・否決
9. 決議事項の詳細重要な決議内容(役員変更、定款変更等)の詳細
10. 特記事項その他特記すべき事項があれば記載
11. 議事録作成者議事録を作成した取締役の氏名と捺印欄

取締役の決定書

取締役の決定書とは、株式会社の取締役が重要な業務執行について決定した際、決定内容を記載する書類です。

営業所や事務所の設置・移転・廃止、財産の取得・処分などの事項を記載します。また、契約の締結や解除、人事異動などについて記載することもあります。

取締役の決定書に記載する項目と記載内容は、以下のとおりです。

項目記載内容
1. 標題「取締役の決定書」と明記
2. 決定年月日決定を行った年月日
3. 会社名株式会社の正式名称
4. 決定者決定を行った取締役の役職名と氏名
5. 決定事項具体的な決定内容
6. 決定理由当該決定を行った経緯や理由
7. 決定内容の詳細決定事項の詳細を必要に応じて記載
8. 特記事項その他特記すべき事項
9. 決定者署名欄決定を行った取締役の記名捺印または電子署名欄

委任状

本店移転登記に必要な委任状とは、株式会社の代表者などが登記の手続きを代理人に委任する際に作成する書類です。

委任状に記載する項目や書き方は、以下を参考にしてください。

項目記載内容
1. 標題「委任状」と明記する
2. 委任者委任者である株式会社の正式名称と代表者の氏名・役職
3. 委任者住所委任者である株式会社の現在の本店所在地
4. 代理人氏名登記手続きを委任する代理人の氏名
5. 代理人住所代理人の住所
6. 委任事項「本店移転の登記手続きを委任する」旨を具体的に記載
7. 委任期間委任の有効期間(任意)
8. 作成年月日委任状の作成年月日
9. 委任者署名捺印欄委任者である代表者の実印を押印する欄

管轄外移転の本店移転登記で必要な書類

管轄外移転の本店移転登記で必要な書類は以下のとおりです。

法務局の管轄外移転で必要な書類

  • 本店移転登記申請書(旧法務局提出分)
  • 本店移転登記申請書(新法務局提出分)
  • 株主総会議事録
  • 株主リスト
  • 取締役会議事録
  • 取締役の決定書
  • 委任状
  • 印鑑届書

本店移転登記申請書(旧法務局提出分)

株式会社が本店を移転する際に提出が義務付けられている書類で、移転前後の管轄法務局で提出する必要があります

そのため、管轄外での本店移転登記では、この本店移転登記申請書を2枚用意しなければなりません。

本店移転登記申請書(新法務局提出分)

旧法務局提出分とあわせて、新法務局に提出する分の本店移転登記申請書も必要になります。

大まかな記載内容こそ違いはないものの、以下の点で違いがあるので注意してください。

所在地について ・旧法務局提出分には移転前の所在地を記載
・新法務局提出分には所在地の記載が不要
・「本店の移転による変更」部分に新しい所在地を記載
添付書類について 新法務局へ以下を提出
・議事録の写し
・登記事項証明書
・定款の写し
・新本店所在地の住所証明書

株主総会議事録

旧法務局提出分と同様、株主総会議事録には株主総数や発行済み株式総数、出席した株主数などを記載します。

また、決議事項によっては、以下の内容を追加しなければなりません。

  • 役員の選任・解任に関する決議があった場合:新旧役員の氏名
  • 定款変更の決議があった場合:変更の内容
  • 合併・会社分割の決議があった場合:相手会社名など

株主総会議事録は株主総会終了後、遅滞することなく作成しなければなりません。なお、株主総会議事録は本店で10年間保存する必要があります。

【関連記事】
株主総会議事録

株主リスト

株主リストも、旧法務局提出分と同様の内容で新法務局提出分として作成します。株主リストには重要な機密事項が含まれているため、株主以外への開示が制限されています。

取締役会議事録

取締役会を設置している会社で本店移転登記をする際は、定款の変更有無にかかわらず取締役会議事録が必要です。記載内容は旧法務局提出分・新法務局提出分それぞれ同様です。

取締役会議事録は株主総会議事録と同様に、会社の重要な意思決定内容を示す書類であるため、取締役会終了後に遅滞がないよう作成しなければなりません。

また、作成後は10年間保存が義務付けられています。

取締役の決定書

取締役の決定書は、取締役会を設置していない場合に必要な書類です。取締役会が非設置の会社は、定款の変更有無にかかわらず取締役の決定書を提出しなければなりません。

記載内容自体は、新旧それぞれで違いはありません。

委任状

管轄外の本店移転登記を代理人に依頼する場合、委任状が2枚必要になります。

旧法務局提出分・新法務局提出分それぞれに、代理人として定めた人物の住所や名前、委任の内容を記載してください。

印鑑届書

本店移転すると、移転前の管轄法務局で使用していた印鑑カードが使えなくなるため、印鑑届書を提出しなければなりません。

提出する印鑑を押印のうえ、以下の項目を記載します。

項目記載内容
1. 届出者の種別「法人」と明記
2. 法人名称株式会社の正式名称
3. 本店所在地法人の本店所在地
4. 代表者氏名代表者の役職名と氏名
5. 代表者生年月日代表者の生年月日
6. 印鑑の種類「実印」と明記
7. 印鑑欄実印の印影を明瞭に押印する欄
8. 作成年月日届書の作成年月日
9. 代表者署名欄代表者の自署欄
10. 提出先提出先の官公庁名

本店移転登記申請書類の提出先

本店移転登記申請書類は、管轄内移転・管轄外移転いずれの場合も法務局に提出します。提出する法務局は「移転前の管轄の法務局」です

なお、管轄外での本店移転時は、旧法務局・新法務局それぞれに書類を提出する必要があるので、各2枚ずつ書類を作成しておきましょう。

本店移転登記にかかる費用

本店移転登記には以下の費用がかかります。

登録免許税 ・管轄内移転の場合:30,000円
・管轄外移転の場合:60,000円
(移転前後の法務局で発生するため)
代表取締役の住所変更費用 ・10,000円
会社謄本の取得代 ・登記前:400円
・登記後:600円
郵便費・通信費 ・管轄内:2,040円
・管轄外:2,590円
司法書士への報酬 ・管轄内移転の場合:25,000〜35,000円
・管轄外移転の場合:35,000〜50,000円

移転先の本店所在地が同じ法務局の管轄内である場合と、管轄区域外の場合で費用が異なるため注意してください。

なお司法書士に本店移転登記を依頼する場合、約5〜12万円ほど費用がかかります。手続きを自身で行う場合は、約3〜10万円ほどに抑えられるでしょう。

まとめ

本店移転登記、法務局の管轄内・管轄外それぞれの場合で必要書類が異なります。特に管轄外の法務局へ移転するときは、管轄内での移転時に必要な書類が2部ずつ、別途印鑑届書が必要になるので注意しましょう。

本店移転登記に必要な書類は、管轄内移転・管轄外移転を問わず、移転前の法務局に提出します。

また、本店移転登記にかかる費用も、管轄内移転・管轄外移転の場合で異なることを覚えておきましょう。司法書士に依頼する場合と自分で手続きを行う場合で費用が変動するので、本記事を参考にどちらを選択すべきか検討してください。

変更登記の書類をかんたんに作成する方法

変更登記は内容によって必要な書類が異なるため、どの申請に何の書類が必要なのか情報を検索するだけでも時間がかかってしまいます。必要書類に迷わず、作成の手間も軽減したい方にはfreee登記がおすすめです。

freee登記は10種類の変更登記に対応しているので、変更したい内容に合った書類を作成できます。

freee登記はこんな人におすすめ

<freee登記で対応できる変更登記の種類>

  • ・本店移転(管轄内移転・管轄外移転)
  • ・役員変更(新任、辞任、重任、退任)
  • ・役員の住所変更
  • ・募集株式の発行
  • ・商号変更
  • ・目的変更
  • ・株式分割
  • ・剰余金等の資本組入れ
  • ・ストックオプション

また、オプションのかんたん郵送パックを利用すれば、押印・郵送するだけで申請が可能です。法務局へ行く手間も削減できるため、多忙で時間が取れない人でもスムーズに手続きできます。

ステップに沿って項目を埋めていけば申請用の書類が完成

変更登記は変更内容に合わせて必要な書類を内容の抜け漏れなく作成しなければなりません。

freee登記では、項目に沿って変更内容を入力するだけで、申請に必要な書類が自動で作成できます。内容に不備のない書類が最短7分で作成でき、書類準備の時間が大幅に削減されます。


freee登記 入力画面イメージ

\ステップに沿って入力するだけで申請書類が完成!/


<freee登記で作成できる変更登記書類の例>※本店移転 管轄外の場合

  • ・取締役決定書(株主総会の招集等に関するもの)
  • ・取締役決定書(本店所在地の決定に関するもの)
  • ・株主総会議事録
  • ・株主総会省略の提案書
  • ・株主総会省略の同意書
  • ・株主リスト
  • ・登記申請書(旧管轄宛)
  • ・登記申請書(新管轄宛)
  • ・印鑑届書
  • ・印鑑カード交付申請書

さらにfreee登記では、変更登記の書類を購入した方に「登記申請手続きマニュアル」をプレゼントしています。登記申請の手続きがまとめているので、これひとつで手続きまで完了できます。

コストを抑えて書類の作成が可能

専門家に変更登記の書類作成を依頼すると、相場5万円前後の手数料がかかりますが、freee登記を利用すればほとんどの申請書類が1万円で作成可能です。
※ 役員住所変更・氏名変更は¥5,000(税別)、ストックオプションは¥30,000(税別)
※上記費用のほか、別途登録免許税の納付が必要です。


コストを抑えつつ手間のかからない方法で変更登記をご検討の方は、ぜひfreee登記をご利用ください。

freee登記で変更登記のコストを削減!

freee登記はステップに沿って項目を入力するだけで変更登記に必要な書類が作成できます。10種類の変更登記に対応!変更登記にかかる手間やコストを削減したい方におすすめです。

よくある質問

本店移転登記に必要な書類は?

本店移転登記に必要な書類は、以下のとおりです。

  • 株式会社本店移転登記申請書
  • 株主総会議事録
  • 株主リスト
  • 取締役会議事録
  • 取締役の決定書
  • 委任状

法務局の管轄外へ移転する場合は、上記に加え印鑑届書が必要になります。

詳しくは記事内「管轄内移転で必要な書類の書き方」と「管轄外移転で必要な書類の書き方」をご覧ください。

本店移転登記にかかる費用は?

司法書士に依頼する場合は約5〜12万円ほど、自分で手続きを行う場合は約3〜10万円ほどかかります。

詳しくは記事内の「本店移転にかかる費用」をご覧ください。

起業の準備はfreee会社設立でカンタン・安心

freee会社設立なら、会社設立に必要な10種類の書類を無料で作成できます!

さらに起業の検討時期から会社設立後の手続きまで、専任コンシェルジュによる無料サポートも利用可能です。
設立社数50,000社以上のfreee会社設立なら初めての方もあんしん!
まずはお気軽にご相談ください!