アルバイトはいくらから所得税がかかる?確定申告の必要性や注意点を解説

更新日:2026/1/18

アルバイトはいくらから所得税がかかる?確定申告の必要性や注意点を解説

アルバイトで働く人の所得税は、年収額や適用できる控除などによって、納税するべき金額が細かく変化します。一般的には、年収103万円が所得税が課税される基準です。また、学生で勤労学生控除申請をしている場合には、年収130万が基準です。

このように、適用できる控除と年収額が、所得税納税の有無に大きく影響します。

本記事では、アルバイトで所得税がかかる年収の壁について解説するほか、所得税の計算方法や所得税を引かれないようにする働き方について解説します。

目次

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アルバイトも一定以上の収入があると所得税が引かれる

所得税とは収入に対してかかる税金です。そのため、アルバイトの人でも給与から所得税が引かれる場合があります。ただし、年収103万円を超える人や月収8万8,000円以上の人が対象です。

なお、2025年12月からは税制改正により、所得税を納める対象者の条件が年収160万超えに変更となります。

また、扶養控除申告書を提出しておらず、税制における扶養内ではない人は、最低でも給料の3.063%分の所得税が天引きされます。


出典:国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」

【関連記事】
年収の壁とは? 金額の一覧や支援強化パッケージ・令和7年度税制改正大綱の内容を紹介

所得税が引かれない人の条件

所得税がかからないアルバイトの人の条件は、以下のとおりです。

所得税が引かれないアルバイトの人の条件

  • 年収103万円以下の人
  • 月収8万8,000円未満の人
  • 勤労学生控除を受けられる年収130万円以下の人
  • その他控除により課税対象額が0円となる人

所得税には所得控除という制度があり、基礎控除の48万円と給与所得控除の55万円が、所得から控除されます。このため、年収103万円以下(月収8万8,000円未満)の人は、税金がかかりません(※かけもちでアルバイトしている場合は全ての給料を合算した金額で計算)。

また、学生は「勤労学生控除申請」をすることで、基礎控除と給与所得控除に加えて、27万円の所得控除が受けられます。このため、年収130万円以下の学生は、所得税がかかりません。

なお、前述した2025年12月から施行される税制改正では、基礎控除が95万円(年収200万円以下が対象)、給与所得控除が65万円に引き上げとなります。


出典:国税庁「パート収入はいくらまで所得税がかからないか」

源泉徴収票で所得税を払っているか確認できる

自身の年収や所得税額は勤務先から渡される源泉徴収票から確認できます。源泉徴収票には4つの金額が記載されており、それぞれ以下のとおりです。

源泉徴収票で確認できる金額

  • 支払い金額(年収)
  • 給与所得控除後の金額
  • 所得控除の額の合計額
  • 源泉徴収税額(所得税額)

給与所得の源泉徴収票に記載されている、支払い金額・給与所得控除後の金額・所得控除の額の合計額・源泉徴収税額(所得税額)は以下の図の枠内に記載されています。

源泉徴収票
出典:国税庁「令和  年分 給与所得の源泉徴収票」

所得税が引かれている場合、源泉徴収税額の欄に収めた金額が記載されています。もし自分が所得税を支払っているかわからない場合は、源泉徴収票を確認しましょう。

なお、勤務先から発行された源泉徴収票を紛失した場合、勤務先へ依頼して再発行してもらうことが可能です。依頼しても対応してもらえない場合は、税務署で「源泉徴収票不交付の届出」を提出しましょう。

【関連記事】
確定申告書に源泉徴収票の添付は不要?書き方や源泉徴収票がないときの対処方法を紹介

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パート・アルバイトが気を付けたい年収の壁とは

パート・アルバイトの納税について、よく年収の壁という表現が見られます。これは、一定の収入を超えると扶養の対象外となり、住民税・所得税・社会保険料を支払う義務が発生することです。

年収の壁には主に103万円・130万円・150万円の3種類があり、適用できる控除によって壁の高さは変化します。


年収の壁

アルバイトでも所得税が引かれる103万円の壁

アルバイトの場合、年収103万円を超えると所得税の課税対象となります。これは、基礎控除48万円と給与所得控除55万円の合計103万円を超えるからです。したがって、年収103万円を基準として「103万円の壁」と呼びます。

また、学生のバイトでも主婦・主夫のパートでも同様に「103万円の壁」があり、これは扶養控除と配偶者控除が関係しています。詳しくは下記の関連記事をご覧ください。

なお、2025年12月から基礎控除額が95万円、給与所得控除が65万円に引き上げられるため「160万円の壁」となります。学生(19歳以上23歳未満)の場合は「150万円の壁」、主婦・主夫の場合は「160万円の壁」です。

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配偶者控除・配偶者特別控除とは?年末調整での書き方まとめ【令和6年(2024年)版】

学生アルバイトの所得税が引かれる130万円の壁

学生でアルバイトをしている人は、「勤労学生控除申請」を提出することで控除枠が27万円増えます。勤労学生控除は、合計所得金額が75万円以下で、かつ、それ以外の所得が10万円以下であることが条件です。

控除を受けることで、基礎控除と給与所得控除に勤労学生控除を加えた、合計130万円(48万円 + 55万円 + 27万円)が所得控除になります。

130万円の壁という言葉は、勤労学生控除を受けている学生が年収130万円を超えると課税対象になることが由来で生まれました。

ただし、勤労学生控除を受けている場合でも、年収103万円を超えると親の扶養からは外れてしまうため、注意が必要です。たとえ学生自身には税金がかからなくても、保護者の税負担が増えてしまうことは覚えておきましょう。

なお、2025年12月より基礎控除と給与控除が引き上げられ、合計187万円の所得控除となります。同時に、勤労学生控除の合計所得金額の要件も85万円に引き上げられます。


出典:国税庁「No.1175 勤労学生控除」

社会保険料が引かれる130万円の壁

所得税とは別に、社会保険における「130万円の壁」もあります。学生や主婦・主夫は、年収130万円以上で保護者や配偶者の社会保険から外れ、自分で年金と健康保険を支払う必要が出てきます。

ただし、2024年10月の法改正により、勤め先の従業員数が51人以上で以下の要件を満たす人は社会保険加入の対象となります。

社会保険の加入要件

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上
  • 月額の賃金が8万8000円以上
  • 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
  • 学生ではない

出典:厚生労働省「社会保険適用拡大特設サイト|パートアルバイトのみなさま」
社会保険適用拡大
出典:厚生労働省「社会保険適用拡大 特設サイト」

一見すると保険料を支払わなければいけないデメリットが目立ってしまいますが、将来受け取れる年金額が増えるメリットがあります。

また、勤務先や雇用条件によっては年収が106万円を超えると扶養から外れ、自分で社会保険に加入しなければならない「年収106万の壁」もあります。

ただし、2026年10月には撤廃される予定です。年収106万円の壁については以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

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社会保険の加入条件とは?従業員側、事業所側の視点でわかりやすく解説【2025年最新】
106万の壁とは? 対象者や計算方法など撤廃で変わることを解説

配偶者特別控除を満額で受けられる150万円の壁

150万円の壁とは、配偶者特別控除を最大額の38万円で受けられる基準のことです。2017年の税制改正により、38万円の配偶者特別控除が受けられる所得額が年収103万円から150万円に引き上げられたため、150万円の壁と呼ばれています。

配偶者控除の対象となるのは、扶養に入っている年間合計所得が48万円以下の主婦(主夫)ですが、所得が48万円を超える場合でも扶養者の所得が1,000万円以下であれば配偶者特別控除が受けられます。

控除額は扶養者の合計所得金額と配偶者の合計所得金額によって変わる仕組みで、以下表にまとめました。


扶養者の合計所得金額
900万円以下 900万円超
950万円以下
950万円超
1,000万円以下
配偶者の合計所得金額 48万円超 95万円以下 38万円 26万円 13万円
95万円超 100万円以下 36万円 24万円 12万円
100万円超 105万円以下 31万円 21万円 11万円
105万円超 110万円以下 26万円 18万円 9万円
110万円超 115万円以下 21万円 14万円 7万円
115万円超 120万円以下 16万円 11万円 6万円
120万円超 125万円以下 11万円 8万円 4万円
125万円超 130万円以下 6万円 4万円 2万円
130万円超 133万円以下 3万円 2万円 1万円

出典:国税庁「配偶者特別控除」

※配偶者の合計所得金額は、給与所得控除55万円を引いた金額です。

なお、150万円の壁は満額の配偶者控除を受けるための壁であり、年収150万円の場合は所得税が課税されます。配偶者控除の対象であっても、所得税をかからないようにするためには年収103万円以下でなければならないため、注意してください。

【関連記事】
配偶者控除廃止はいつから? 2025年の制度改正と103万円の壁の変更点を解説

パート・アルバイトの所得税の計算例

パートまたはアルバイトの所得税の計算方法は以下のとおりです。

年収 - 基礎控除額48万円 - 給与所得控除55万円 = 課税所得
課税所得 × 所得税率 = 所得税


出典:国税庁「No.2260 所得税の税率」

【具体的な計算例:年収100万円の場合】
1,000,000円 - 480,000円 - 550,000円 = -30,000円

このように、年収103万円以下であれば所得税は発生しません。

【具体的な計算例:年収150万円の場合】
1,500,000円 - 480,000円 - 550,000円 = 470,000円
470,000円 × 5% = 23,500円

年収150万円の場合は所得税は23,500円かかります。なお、税率は年収に応じ高くなる超過累進課税制度で、5%~45%が適用されます。


出典:国税庁「No.2260 所得税の税率」

また、所得税を納める人は、所得税のほかに「復興特別所得税」もあわせて課税されることを覚えておきましょう。復興特別所得税は東日本大震災の復興財源の確保を目的とした課税制度で、所得税額の2.1%が課税されます。


出典:国税庁「個人の方に係る復興特別所得税のあらまし」

パート・アルバイトで確定申告が必要な人とは

年収103万円以下の人や勤務先が年末調整をしている場合は、パート・アルバイトの確定申告は不要です。

ただし、年収が103万円超える場合で源泉徴収を受けていない人や副業で20万円を超える所得がある人、2つ以上のパート・アルバイトをかけもちしている人は確定申告が必要になります。

確定申告のやり方や対象者について知りたい人はこちらの記事からチェック!


▶︎ 確定申告とは?全くわからない人向けに申告の流れ・対象者について解説!

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また、年末調整を受けていない人や年内にパート・アルバイトを辞めた人、月収8万8,000円以上になり源泉徴収を受けている人は、必須ではありませんが確定申告することで所得税の還付が受けられる場合があります。

2025年分の確定申告期間は、2026年2月16日(月)〜3月16日(月)までです。また、還付申告は1月1日から5年間申告可能です。

所得税の過払いにならないよう、自身の勤務状況や所得額をしっかりと把握しましょう。

【関連記事】
アルバイトで確定申告が必要になるケースとは?必要書類・やり方についても解説
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所得税を引かれないように働くには

所得税を引かれないようにするには、年収103万円以下、月収8万8,000円未満に収まるようにシフト調整することが重要です(2025年12月からは年収160万円以下)。

ただし、かけもちでパート・アルバイトをしている人は、合計所得額が103万円を超えると確定申告して所得税を納める必要があるため、注意が必要です。

また、学生で勤労学生控除申請を提出している場合は、年収130万円以下まで非課税の対象となります(2025年12月からは187万円以下)。所得税を納めたり確定申告したりしたくないという人は、自身の年収の管理を徹底しましょう。

まとめ

アルバイトでも所得税が引かれるケースは、一般的に年収103万円を超える場合です。また、年収103万円以下でも月収8万8,000円以上になると源泉徴収されてしまうため、確定申告をして還付を受ける必要があります。

ただし、これらはあくまでも一般的なケースであり、適用できる控除によって所得税の支払いが義務付けられる壁は異なってきます。所得税や確定申告を避けたいという場合は、自身が適用できる控除や働き方を管理して、年収や月収を調整することが重要です。

なお、2025年12月から施行される税改正では、基礎控除や給与所得控除の引き上げ、扶養控除や配偶者控除についての変更があります。所得税を引かれずに働きたい人は、事前に確認しておくことが大切です。

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よくある質問

アルバイトでも所得税が引かれる?

アルバイトで働く人は、一定の条件を超えた場合に所得税が引かれます。

基礎控除や給与所得控除などの適用できる控除をして、課税対象額が残れば所得税がかかる仕組みです。

詳しくは記事内「アルバイトも一定以上の収入があると所得税が引かれる」をご覧ください。

年収の壁ってなに?

所得税の納税や社会保険への加入は、一定の条件や収入を目安に義務付けられます。

103万円の壁や130万円の壁など、ある一定の金額を基準とした時に、年収の壁という言葉を用います。

詳しくは記事内「パート・アルバイトが気を付けたい年収の壁とは」をご覧ください。

アルバイトで月収88000円を超えたら所得税は引かれる?

アルバイトで月収が8万8,000円を超えると、その月は所得税が給与から天引きされます。

ただし、年間の収入が103万円以下であれば、年末調整によって所得税が還付されます。年末調整が勤務先で行われない場合は、自分で確定申告をすることで還付を受けることが可能です。

詳しくは、記事内の「パート・アルバイトで確定申告が必要な人とは」をご覧ください。

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