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生産性の高い組織作りには、システムにおける部門間連携が必須である

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円滑な組織運営には、さまざまなツールを用いた業務効率化が欠かせません。
マーケティング活動を自動化するMA(Marketing Automation)ツールや顧客管理を効率化するCRM(Customer Relationship Management)ツール、会計や人事労務を対象としたバックオフィス関連ツールなど、様々なサービスが誕生しています。

Salesforce一体型MAツール「Pardot」(パードット)や、CRMツールの導入・運用コンサルティングサービスを提供するtoBeマーケティング株式会社。そして、クラウドERPソフト(クラウド会計ソフト freee、人事労務 freee)を開発・提供するfreee株式会社。
それぞれマーケティング分野・バックオフィス分野、異分野でツールを提供する両社ですが、以前は似たような課題を抱えていました。

それは社内の部門間連携について。セールス部門、マーケティング部門、バックオフィス部門との強い連携は、素早い経営判断や事業の効率化に欠かせません。

現在、toBeマーケティング株式会社とfreee株式会社は、部門間連携を促進するため、MAツールとCRMツール、バックオフィスのシステム間連携を積極的に進めています。

freeeでは2017年にSalesforceとAPI連携を開始。連携アプリ「freee for SFA」により「Sales Cloud」と連携し、スムーズな見積・請求書発行や入金状態の確認が可能となりました。

「部門間をシステム連携させることで、判断の的確さとスピードを上げることができる」と語る、toBeマーケティング株式会社・freee株式会社の両代表に、経験を踏まえた問題提起と部門間連携の未来を語って頂きます。

部門間連携できていないと、お客様へかけるべき力が分散され、サービス提供の障壁となってしまう

小池 マーケティングの会社にとって顧客情報は生命線。ひとえに顧客情報と言っても、お客様の特徴、属性、商談状況や契約金額など、さまざまな情報を含みます。
会社の中で顧客情報を扱う部門はセールスだけではありませんが、部門間のシステムが分断されてしまっていることから、顧客情報を部門間で共有できていないケースが大変多くあります。たとえば、顧客開拓の要であるセールスとマーケティングが組織的に分断されているケースは珍しくありません。セールスとマーケティングで、顧客情報を取り扱うのに別々のシステムを使うケースも、大変よく目にします。

マーケティング、セールス、コーポレート、バックオフィスの部門間連携は会社における大きな課題だ

本来、ひとりのお客様に対して会社としていいサービスを提供しなければならないのに、別々の情報を見ていてはコミュニケーションが分断され、かけるべき力が分散されてしまうのです。

顧客情報が部門間で散在していると、会社として良いサービスを提供する際の障壁となり得ます。たとえば、お客様が「サービスを検討している段階」と、「すでに興味を持っている段階」では対応しなければならない部門が異なります。部門間が分断されていては、情報共有が十分にされず、良いサービス提供の障壁となる可能性すらあります。

toBeマーケティング株式会社 代表取締役CEO 小池智和さん
株式会社リクルートにて企業の販促支援事業の営業を経て、株式会社ネクスウェイに転籍。ネット広告事業の立ち上げ及び商品開発責任者を歴任し、株式会社セールスフォース・ドットコムに入社。パートナーアライアンス部にてパートナー支援や地域スキームを構築。2014年8月より2BC株式会社の設立に参画し、マーケティングオートメーションシステムの導入支援を中心に事業を推進。その領域に特化した事業推進のため分社しtoBeマーケティング株式会社を設立した。MAツールとCRMツールの導入・運用コンサルを行なっている。

佐々木 私の考える「部門間が連携できていない」状況とは、社内における「定義が整っていない」状態を指します。たとえば、顧客獲得単価ひとつとっても、マーケティングとセールス、バックオフィス、それぞれの部門から見た時の定義は違うこともあります。議論の前提が異なっているんです。

各部門が果たすべき業務内容は違います。自分たちの仕事がどのように会社に貢献しているかを数値的に表す必要がありますので、それぞれ異なるKPIや評価指標を扱うことは避けられません。それでも、経営目線で見た時に部門間連携がとれていないことは明らかです。

部門間の分断は、営業やマーケティングといったフロント寄りの事業部だけの問題ではなく、人事や経理といったバックオフィス部門でも起こります。
たとえば、社員情報の統合で困っている会社は一般的に多いのではないでしょうか。全社の社員情報を用途別に複数のExceシートにまとめてしまうと、人数が拡大するにつれ、情報の抜け漏れが簡単に発生します。抜け漏れている該当者を探し確認、修正・追記を繰り返さなければならず、大変な手間になります。

freee株式会社 代表取締役CEO 佐々木大輔
Googleで、日本およびアジア・パシフィック地域での中小企業向けのマーケティングチームを統括。その後、2012年7月freee株式会社を設立。Google以前は博報堂、投資ファンドのCLSAキャピタルパートナーズにて投資アナリストを経て、レコメンドエンジンのスタートアップであるALBERTにてCFOと新規レコメンドエンジンの開発を兼任した。

マーケティングからセールスの連携は、BtoB企業ほど重要

小池 お客様が製品やサービスを購入する際、検討から購入に至るまでの行動は、時代とともに変化しています。

かつては約80%もの顧客が、営業によるコミュニケーションにより購買を決定していたと言われています。しかし、今では約30%程度にまで減少。お客様自身が情報収集し購買決定するプロセスが主流となったのです。2020年には、お客様自身で購買検討を進める人の割合がさらに増え、セールスの介在できる顧客層が15%程度になるだろうという見通しもあります。マーケティングの力、Webの力、コンテンツの力が、お客様自身の情報収集を促進しているのです。

しかし、弊社のお客様の場合は、セールスを介さないマーケティング活動だけで成約に至るケースは少ないです。時代の流れと逆行していますよね。
理由としては、3つの要因が考えられます。BtoBのお客様が多いこと。単価が高くカタログスペックだけでは決められないこと。コンサルティングサービスという、物理的に触ることのできないものを売っていること。この3点です。

BtoBツールの導入・運用コンサルティングサービスを提供するtoBeマーケティングのような会社では、顧客の背中を最後に押すのはやはり、セールス部門。そのため、マーケティング部門が取得した見込み顧客の情報をセールス部門にうまくパスしなければいけません。システム連携ができている会社ほど、マーケティングで獲得した情報や検討した結果を、セールスが活用できる仕組みが整っている。そして、結果的に成果を上げています。

SalesforceのPardotを活用して成功するお客様の特徴

小池 ではまず、どのようにすれば有益な情報をマーケティング部が収集できるのでしょうか。Salesforceと一体化したMAツール「Pardot」を使って結果が出た、弊社のお客様事例をいくつかご紹介します。
Pardotとは、Salesforce社が提供する見込み顧客を発掘するMAツールで、Salesforce CRMと純正ツール同士、シームレスに連携できるのが特長です。

現状では、見込み顧客の行動やニーズを把握するためにWebサイトに工夫を凝らすケースが多いようです。Pardotを使うことで、お客様のWebサイトが抱える課題や予算から、お客様自身が提供するプロダクトを検索できるようになり、見込み顧客のニーズが可視化できます。

たとえば、Pardotを使うお客様が、「セキュリティ」「予算」「効率化」など顧客の解決したいであろう課題をWebサイトに表示させたとします。このとき、顧客の方々がクリックしたものが「効率化」のコンテンツだけであれば、この顧客の課題が「効率化」だと推測できますよね。

さらにWebコンテンツに工夫を加えることで、導入したいタイミングまで計算、さらに見込み顧客の行動を把握することで、適切に営業をかけて新規顧客に育てることが可能になりました。実際、弊社が導入サポートをおこなっているPardotを活用し成果をあげているお客様も、そのような方が多いです。

このサービスを使ってマーケティング部門が収集した情報をセールスに展開します。どういった情報をどのタイミングで展開するか、シナリオを組むと良い結果につながることが多いです。たとえば弊社では、既存顧客がWebページを訪れたら担当セールスに通知。見込み顧客の場合はセールスに渡さずマーケティング部側からメールを配信し、顧客スコアリングを進めます。高い確度で商談につながりやすいリードを浮き彫りにしていくわけです。

担当営業は、営業チームで把握している顧客情報(業種、従業員数、今までのヒアリング結果)に加えて、Webサイトのどの情報を顧客が見ているのか、どのタイミングで来訪しているのかという周辺知識も得たうえでお客様一人ひとりに合わせた提案を行うことができます。

Marketing Automation × Salesforceの活用について

佐々木 freeeとtoBeマーケティングは、MAと、SalesforceをはじめとするCRMをシステム間連携するための型づくりを進めています。

会社のトップが部門から上がってきた数値を見て、「何が本当の数値かわからない」「情報がすぐに集まらない」と悩んでいるケースはよく聞きます。マーケティング・セールス・バックオフィスそれぞれの経営陣への報告が食い違うことは、どこの会社でもよくある問題。どの部のパフォーマンスが悪いのか、はたまた財務データの取り方を間違えているのか。人力で膨大な時間をかけて整理するよりは、「解決の型(モデル)を使えば良い」と気づくことが重要です。

freeeでは、顧客情報をSalesforceに集約することでマーケティングとセールスの部門間を連携。解決を図っています。大事なのはさまざまなシステムに分散させず、Salesforceの情報が一番詳しく間違いがない状態にすること。さまざまなシステムを使っていると、最も正しく、最新の情報がどれかわからなくなることもあります。その混乱を避けるため、情報の集約は欠かせません。

この状態の上に成り立つ組織の中で、僕が会社のトップとして心がけていることのひとつは、経営者自身が社内連携に気をつけている姿勢を示すこと。たとえば、CEOだからといって既にある営業の仕組みを無視した別のコミュニケーションパスを通すと、僕の営業活動で得た情報は担当セールスにインプットされません。結果的に部門間連携を軽視することになり社内の秩序がなくなります。
そのため、名刺交換した人がいたらCEOのコミュニケーションパスを通すのではなく、未だに自分でSaleforceを操作しひとつのシステムに集約することを粛々と続けています。

部門間連携ができずに困っているのはトップだけでなく、社員も同じなのです。

もちろん、僕がトップ営業をかける前にはSalesforceを見るようにしています。Salesforceにはセールス担当がお客様としたやりとりを記録してあり、短時間で情報を把握できるからです。システムを集約するとさまざまなメリットが生まれるのです。

セールスからコーポレート(バックオフィス)への連携による成果とは

小池 toBeマーケティングでは創業当時からfreeeとSalesforceを使っています。かつては顧客情報(見積、請求、入金状況)を担当セールスが把握し、freeeを見ながらSalesforceに手入力で連携させてきました。Salesforce側で事業に必要な数値をすべて見えるようにする、という課題は、当初からfreeeに期待していたことでした。ですので、2017年に「freee for SFA」が誕生し会計freeeとSalesforceが連携したことは部門間連携を語るうえで外せない、ビッグイベントだったわけです。

弊社では現在、会計freeeと人事労務freeeの両方を使っています。従業員全員がfreeeアカウントを持っています。なかでも、3名の経営陣と財務部、経理部はfreeeを駆使しています。

特徴的なfreeeの使い方として、弊社ではマーケティングシナリオの設計に会計freeeの情報を使っています。シナリオ分岐で会計freeeの情報をさらにSalesforceに集約し、その情報を元にマーケティングの行動を変えています。
具体的なシナリオ分岐の例を挙げます。既存顧客がWebサイトに訪れた際、それまでの商談金額が一定額以上の顧客であれば担当セールスへ渡しています。一定金額以下ならばマーケティング部のシステムからメールを自動送付。さらにそのメールをクリックしていただけたら、セールスに渡す。という分岐をかけています。

Salesforceに売上データを入力する際は、売上予測の商談金額ではなく、会計freeeに登録する実際の売上金額を用います。Salesforceに実売上データを持たせ会計データを反映することで、マーケティング部門も実際の会計データをもとに判断ができます。

この1年間はIPOに向けて、freeeをかなり細かく使っています。これからは財務部を中心に監査法人とすり合わせながらさらに部門間連携を進めていきたいと考えています。

freeeのバックオフィス環境と、部門間連携のコツ

佐々木 部門間連携において重要なのは、ルールの設定だと考えています。ルールをつくってリジェクトすること。ルールに当てはまらないときには、たとえCEOの言ったことであろうと却下する心構えも欠かせません。freeeではバックオフィス側にかかる工数の増加を避けるため、ルールを全社間に共有し運用しています。一般的に社員間でのルールの共通理解には時間がかかりますが、ITやシステムを導入すれば、その時間を短縮化することも可能です。

事実、弊社でもサプライヤーからの請求書が届かず、経理処理が滞ってしまうことに困っていました。このケースでは、発注部門に請求書のやりとりに関する責任意識を徹底してもらわなければなりません。そこで、freeeエンタープライズ版の機能であるワークフローを活用することにしました。支払期限を越えた請求書がある場合は、始末書を社長である僕に提出させるフローに変更。僕が始末書を承認すると経理部門が支払いをする、という流れにした結果、請求期限への意識が根付き経理処理の迅速化につながりました。行動基準とそれに沿ったルールを設けるのがコツで、ルールを設ければ発注担当も経理部門も考えるコストと時間がかかりません。

部門間のシステム連携による組織へのメリットとは?

小池 マーケティング、セールス、そしてバックオフィス。freeeもtoBeマーケティングも、お互い部門間連携を頑張ってきたと思うのですが、部門間連携を図った結果、もっともメリットを感じるのは「考えるための時間」が捻出できるようになったこと。
部門間が分断されていた頃に生じていた無駄な作業をシステムがカバーし、無駄な作業がなくなった分、部門や経営陣のあらゆる判断が早くなりました。以前は材料となるデータがシステムをまたいで点在しており、情報を探す手間がかかり、どの情報が最新なのか判断するため精査の時間がかかっていました。いまでは判断材料となるデータが一元化されているため、判断材料をすぐ見ることができるように。また、判断の確からしさも上がっていると思います。これは私のような経営者だけでなく、事業責任者やセールス担当者も同じです。

僕からみると、弊社のバックオフィスはまだまだ未熟。僕や従業員が「考える時間」を捻出するために、バックオフィスの整備は継続していきたいポイントです。freeeにはルールづくりとシステム化を今後も継続的にサポートいただきたいです。

佐々木 部門間連携をシステムで補うことで部門を越えて、従業員全員が同じデータを見ながら議論できる。同じデータとは、たとえばKPIや評価指数、予実管理などを指しています。複数名で会計データを活用するためには、参照するデータを定め、関係者に共有することでより上手く機能すると考えています。部門間で違うデータを参照し、現状や課題の認識に時間を割かなければならない手間が省けます。なにより、施策提案や解決方法を焦点とした議論から始めることもできる。圧倒的な時間の節約につながります。

freeeのレポート機能をよく利用する企業ほど、前年比で売上が伸びているという調査結果も出ています。もちろん、単純にレポートを出力ボタンをクリックし続ければ売上が上がるという話ではありません。データを見て考えを巡らす会社ほど、成長率が高いということです。

僕たちは、freeeで現代のテクノロジーを前提とした新しいシステムを作り上げたいです。日本の従来型システムでは、FAXでの送付、捺印、仕訳の手打ちが当たり前でした。しかし、その文化は当時のテクノロジーにおいて最も効率が良かった、ということに過ぎません。問題は、技術が進んでいるのに、オペレーションとプロセスが変わっていないこと。クラウドの台頭により、中堅中小企業も驚くほど低コスト、短納期でシームレスにシステムを導入することが可能になりました。活用しない理由はないと思います。その中で、freeeを現代社会においてベストなシステムにすることでユーザ企業に価値を届け、みんなが働きやすい社会にしていきたいです。