民泊の基礎知識

民泊が抱える5つの問題点と、解決に向けた動き

費用を抑えて宿泊でき、現地の人たちと交流もできる民泊。貸す側にとっても、空き家や部屋を有効活用して収入を得られるメリットがあります。

地域にとっては、観光客が増えることで経済活性化の効果も期待できるでしょう。しかしその反面、民泊には解決しなければならない問題点も数多く存在します。

そこで今回の記事では、民泊がかかえる問題点やリスクについて詳しく解説します。

民泊が抱える5つの問題点と、解決に向けた動き

民泊の問題点1:もしかしたら違法民泊かも?

民泊営業を行うためには、「旅館業法」に基づく許可、「特区民泊」に基づく認定、2018年6月に施行予定の民泊新法(住宅宿泊事業法)に基づく届出申請のいずれかが必要です。
この3つのいずれかがなければ違法民泊を行なっていることになり、6ヶ月以下の懲役または三万円以下の罰金が課されます。(※2018年6月15日以降、百万円に引き上げ

なお、厚生労働省が2016年10〜12月で実施した「全国民泊実態調査」では、全国15,127 件の民泊物件のうち、合法民泊は2,505件(16.5%)のみでした。

訪日外国人の増加と宿泊施設の不足に法整備が追いついていなかったということもありますが、摘発や書類送検の事例も数多くあります。

例えば、2016年4月には、大阪市のホスト3人が旅館業法違反の疑いで書類送検されました。また、同年7月には、東京都台東区内のマンションに外国人観光客4人を宿泊させたとして、無許可営業の疑いで男女6人が書類送検されています。

京都市では2016年7月から「民泊通報・相談窓口」を設置。午前10時~午後5時の間、無休で市民からの通報・相談を受け付けています。観光庁が運営する民泊制度ポータルサイトでもコールセンターを設置しています。

民泊の問題点2:近隣住民とのトラブル

民泊の大きな問題点の一つに近隣住民とのトラブルが挙げられます。外国人と日本人では、文化や生活習慣に大きな違いがあります。宿泊者にキチンとルール説明をしなければ、近隣住民とのトラブルがおこりかねません。

特によくあるトラブルが、ゴミ出しや騒音のマナーに関するものです。外国人としては問題のないレベルでも、近隣住民から苦情が入るケースは少なくありません。ゴミ捨てのルールを細かく説明し、守ってもらう必要があります。
また、早朝・深夜の時間帯での騒音について、そもそも何時が早朝・深夜なのか認識が異なるケースがあります。このため、静かにする時間帯まで細かく指定しなければなりません。

民泊の問題点3:事故の可能性も…

無許可で民泊営業をして、さらに事故が起こった場合にその責任の所在についても問題になります。例えば、一般住宅として火災保険に入っていても、民泊として簡易宿所と同様の使い方をして火災が発生した場合は保険がおりない可能性があります。

民泊の問題点4:分譲マンションなどの転貸トラブル

分譲物件を賃貸することは禁止されていませんが、マンション住民からの苦情やトラブルもよく聞く話です。

例えば、高級タワーマンションの場合、高所得層のモラルを信じて購入したのに民泊に利用され共有スペースが荒らされることに不満が出るケースもあります。

また、見知らぬ外国人に入れ替わりで出入りされることを不安に感じる方も少なくありません。
オートロックマンションなどの場合、そもそものセキュリティの意味が希薄になってしまうでしょう。

分譲マンションなどで民泊を行う場合は、事前に管理会社に民泊OKかどうかを確認し、近隣住民の方にも迷惑にならないように使用するなど、きちんと説明を行い理解を得る必要があります。

民泊の問題点5:利用者との間で起こる問題点

実際に宿泊するゲストとの間で問題が起こるケースもあります。

部屋や設備の破損

日本人にとってはとても許せないような散らかり具合でも、外国人にとっては「問題ない」と思うレベルのことあります。
ゲストの宿泊後の部屋がとても汚く、設備や備品・置物が壊されたなどのトラブルもよく聞く話です。

盗難などの問題

室内に置いてある備品やアメニティグッズについて、持ち帰ってしまう人もいるようです。悪意を持って持ち帰るケースもありますが、そもそも価値観の違いから「持って帰ってもOK」と思っていることも。

このように、想定できる問題点もあれば、ゲストとの間で思わぬトラブルが発生することも。民泊を行う場合は、事前に細かなハウスルールを決め、注意書きを貼ったりするなどして事前にしっかり対策することが重要です。

民泊の問題点を解決する動き

民泊の問題点のなかでも、違法民泊や近隣住民との問題点を解決するために制定されたのが「特区民泊」と「民泊新法」です。
そもそも、民泊が急速に普及したのは、訪日外国人の増加とAirbnbなどのプラットフォームビジネスの急速な普及が背景にあります。

2013年まで、日本の旅館業法では有料で民泊業を行うためには許可が必要でした。
対象となる建物もホテルや旅館などに限定されており、一般家庭が「民泊」の許可を得るのは大変ハードルが高いことでした。しかし、違法民泊の増加を受け、政府は2013年に「国家戦略特区」に限り旅館業法の規制を緩和する政令を施行。これは特区民泊と呼ばれています。

さらに2017年6月には民泊新法が制定され、民泊に参入するハードルはより下がったと言えます。

【 民泊新法と旅館業法、特区民泊の違い 】

旅館業法
(簡易宿所)
特区民泊 民泊新法
(家主居住)
民泊新法
(家主不在)
営業上限 なし なし 180日
宿泊日数制限 なし 2泊3日以上
(※大田区は6泊7日以上)
なし
申告方法 都道府県に申請し許可を得る 都道府県に申請し認定を受ける 都道府県に届出を提出
火災報知器 必要 必要 必要(民泊部分の面積が小さい場合は緩和) 必要
宿泊者数 制限なし 制限なし 制限なし 制限なし
苦情受付 事業者 事業者 家主 管理者
フロント設置 努力義務あり 不要 不要(宿泊者名簿の作成・保存ができれば物理的な設置は求められない)
宿泊施設 ホテル、旅館、簡易宿所
(民泊)
自治体の条例に従う 住宅
(家主居住)
住宅
(家主不在)

旅館業法(簡易宿所)として申請をする場合は、立ち入り審査など含め許可が必要です。しかし、民泊新法では届出でOK(許可が不要)と、これまでの旅館業に比べると条件が緩和されます。ただし、年間の営業日数180日の制限などのルールがあるため、好きなだけ民泊が許可される訳ではありません。

民泊開業の届けを提出しよう

民泊を始めるためには、まず行政への申請や届出が必要です。また、民泊を個人事業として行う場合は税務署に開業届を提出する必要があります。

あわせて、毎年3月15日までに提出が義務付けられている確定申告の準備を始める必要もあります。
確定申告には、青色と白色の2種類があり、「青色申告は難しい」と敬遠されがちですが、会計ソフトを使用すれば、実は労力はほぼ変わりません。このため、節税効果が高い青色申告を選択することをおすすめします。
開業届の提出時に青色申告承認申請書も一緒に提出すると、スムーズにその後の確定申告が進みます。

「提出しなければいけない届け出がたくさんある…」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。そんな方にオススメしたいのが、民泊開業freeeです。

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image1 ステップは全部で4つ。質問に答えて「保存」ボタンを押すだけ


image2 項目になんと入れたらいいかわからない方のために、
「?」マークがついておりカーソルをあてると説明が出てきます。


image3 三番目のステップ「民泊」のページでは、民泊を始めるための
方法を詳しく解説。難易度についても説明しています。
オススメは「民泊新法」に則ってスタートする方法です。


image9 民泊新法で始める場合の詳しい手続きについても解説。
「何を提出すればいいかわからない!」となりがちな必要書類に関しても、一覧でご説明しています。また別途専門家に相談することもできます。


image11 届け出を提出するためには、観光庁が運営する民泊制度運営システムへの登録が必須。
どうやって登録したらいいのかに関しても詳しくご説明しています。


image12 自治体の窓口確認もボタンを押すだけで簡単にできます。
最後は、開業に必要な書類を無料でダウンロード。郵送するだけで完了!

まとめ

外国人観光客や社会問題を背景に注目を集める民泊。しかし、営業許可を得てサービス開始するまでには様々な準備が必要そうです。
今回の記事を参考に、スムーズに民泊の開業準備をすすめていただけますと幸いです。

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