民泊の基礎知識

民泊とは?注目される理由やメリット、デメリット、抑えておきたい法律について

Airbnbなどの民泊サービスの普及や訪日外国人の増加、民泊新法をきっかけに、民泊に注目が集まっています。メディアでそのキーワードを聞く機会も増えたのではないでしょうか。

今回の記事では、民泊の定義や注目される理由、メリット・デメリットをご紹介します。民泊を知る上で欠かせない法律に関しても触れていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

民泊とは?注目される理由やメリット、デメリット、抑えておきたい法律について

民泊とは何か?

ホテルや旅館などの宿泊施設ではなく、一般住宅やマンションに有料で旅行者を宿泊させることを民泊といいます。
民泊ブーム以前は、旅行者や友人を無償で自宅に泊めてあげることを総称して「民泊」としていました。しかし、Airbnb(エアビーアンドビー)などの仲介サービスの普及により、自宅の一部屋を有償で貸し出すことが「民泊」として一般的になりつつあります。

民泊の形には、個人が自宅の空き部屋を貸し出すといった小規模なものから、専用の不動産を購入し訪日外国人向けに貸し出すといった本格的なものなど様々です。

なぜ民泊が注目されているのか?

日本では、民泊が新たな成長産業の一つとして、あらゆる業界から注目を集めています。それに伴い、政府も市場の健全な拡大に向けた法規制の整備を進めています。なぜこれほどまでに民泊に注目が集まっているのでしょう。

1. 訪日外国人観光客の増加

最も大きな理由の一つに訪日外国人観光客の増加が挙げられます。日本政府は経済成長の柱の一つとして観光立国化を推進、2020年までに訪日外国人観光客数を4,000万人、2030年までに6,000万人まで増加させるという目標を掲げています。
2017年には前年比 19.3%増の約2,869万1,000人もの外国人が日本を訪れ、訪日外国人観光客は急速な勢いで増加しています。

参考:JNTO 日本政府観光局『訪日外客統計の集計・発表

訪日外国人観光客の増加に伴い、問題になるのが「宿泊施設の不足」です。東京や大阪、京都など主要な地域のホテルの稼働率、客室単価ともに高騰。急速に増加し続ける宿泊需要の受け皿として民泊は注目を集めています。

2. 空き家の活用と地方創生

日本が抱える社会課題の一つに空き家問題があります。野村総合研究所の調査によれば、既存住宅の除却や、住宅用途以外への有効活用が進まなければ、2033年の総住宅数は約7,130万戸へと増大し、空き家数は約2,170万戸、空き家率は30.4%へと、いずれも上昇する見込みです。

参考:野村総合研究所『2030年の既存住宅流通量は34万戸に増加~空き家は2033年に2,000万戸超へと倍増~

そこで期待されているのが、空き家を民泊施設にリノベーションするなど宿泊施設として活用する方法です。物件の不動産価値が保たれるだけではなく、地方に外国人観光客が訪れることで観光収入地域活性や地方創生が期待できます。

3. シェアリング・エコノミー

民泊はシェアリング・エコノミーの観点からも注目を集めています。シェアリングエコノミーとは、「個人が保有する遊休資産の貸出しを仲介するサービス」で、民泊も含まれます。総務省のデータによると、2013年に約150億ドルの市場規模が2025年には約3,350億ドル規模に成長する見込み。新たにホテルや宿泊施設を建設するのではなく、自宅の一部を提供するなどして遊休資産を活用することは優れた経済戦略と言えるでしょう。

参考:総務省『シェアリングエコノミーとは

民泊のメリットとは?

このように、国内・海外問わず注目を集め、大きな成長が見込まれる民泊。宿泊者としても、民泊を営業する場合でもメリットがあります。

1. 現地の人々の生活を体験できる

現地の人が実際に住んでいる地域・住宅に実際に泊まることができる点は民泊の大きな魅力です。旅先の現地の人々の生活を体験することができます。

2.ゲストとホストが交流できる

現地の人々との交流が可能な点も民泊のメリットの一つ。民泊ゲストにとっては、民泊ホストと交流し、おすすめのお店や穴場の観光地などを教えてもらうこともできます。民泊ホストにとっては、遊休資産を活用しつつ、旅行者とのコミュニケーションを楽しむことができます。

3.個性的な場所にも宿泊できる

一般的な住宅施設以外にも、リノベーションされた物件、プールやサウナ付きの別荘など、個性的な物件に宿泊することもできます。ホストからすれば当たり前の日常…例えば、フィンランドであれば一般の家庭にサウナがついているなど、こういった文化の違いが資産になる可能性があります。

他にも、ホテルの予約が取れない場合や予算を抑えて宿泊したい場合に利用するなど、民泊を上手く活用することで、旅行者・ホスト双方に大きなメリットが生まれると言えます。

民泊のデメリット、課題とは?

これまでご説明してきたように、大きな経済効果が見込め、旅行者・ホストとしても魅力がある民泊ですが、デメリットや課題もあります。

1. 違法な民泊と規制強化

これまで日本で民泊事業を行うためには、旅館業法簡易宿所、特区民泊のいずれかの法律や条例に則って申請を行う必要がありました。しかし、用途地域や建物の設備など様々なハードルがあり、コストもかかるために許可を得ずに営業する民泊が急増。
これを受けて政府は住宅宿泊事業法を改正。無許可の民泊事業についても罰則を強化しました。

住宅宿泊事業法にも、年間180日という営業日数制限やマンション管理規約による制限があります。誰もが気軽に民泊を活用できるわけではありません。

2. 近隣住民とのトラブル

ゲストとのコミュニケーションが醍醐味の民泊ですが、近隣住民とのトラブルも少なくありません。外国人ゲストが深夜に騒いだり、ルールを守らずにゴミを捨てるなどの苦情が相次いで報告されています。また、マンションの一室を民泊に使用している場合、「外国人が頻繁に出入りしている」と近隣住民が不安に思うケースも少なくありません。

3. 衛生管理などの安全面

ホテルや旅館と違い、一般住宅にはトイレや排水などの衛生設備が充分に備わっていないケースがほとんどです。また、日本の家電製品やガスコンロに慣れていないゲストがキッチンを使用した場合に火事が起こるリスクも想定されます。

民泊に関わりの深い法律とは?

民泊のデメリットや課題を解決するために、厚生労働省と観光庁は2015年11月に民泊サービスについての議論・検討を始め、民泊新法を施行しました。従来の法律との違いやポイントについてご紹介します。

1. 旅館業法簡易宿所営業

日本では、空き部屋などを反復継続して有償で提供する場合は旅館業法の許可を得る必要があります。民泊として運用するために一般的なのは、簡易宿所としての許可です。
しかし、簡易宿所として”許可”を得るためには、かなりの手間とコストがかかります。

2. 特区民泊

特区民泊とは、「国家戦略特別区域(国家戦略特区)」として限られた区域内で行う民泊を指します。民泊特区では、それぞれの自治体が条例を定め、特例として旅館業法の適用除外を受けることができます。
しかし、特区民泊には滞在日数に制限があります。以前は6泊7日以上の宿泊客しか受入れができず、現状に即していないとの批判もありました。これを受け、2016年10月に公布された施行令では滞在日数の下限が(3日~10日)へと緩和されましたが、依然として制限はあります。

3. 住宅宿泊事業法(民泊新法)

2017年3月に閣議決定され、同年6月に可決されたのが、「住宅宿泊事業法(民泊新法)」です。2018年に施行予定です。
民泊ホストは、都道府県知事に対して”届出”さえすれば、旅館業法の”許可”がなくとも民泊を運営することできます。旅館業法簡易宿所や民泊特区と比較するとハードルはかなり下がったと言えるでしょう。

しかし、一年間の営業日数の上限が180日以内と定められており、年間を通してずっと民泊施設として貸し出すことはできません。このため、民泊を事業として考えた場合、その収益性については厳しい意見も少なくありません。

民泊開業の届けを提出しよう

民泊を始めるためには、まず行政への申請や届出が必要です。また、民泊を個人事業として行う場合は税務署に開業届を提出する必要があります。

あわせて、毎年3月15日までに提出が義務付けられている確定申告の準備を始める必要もあります。
確定申告には、青色と白色の2種類があり、「青色申告は難しい」と敬遠されがちですが、会計ソフトを使用すれば、実は労力はほぼ変わりません。このため、節税効果が高い青色申告を選択することをおすすめします。
開業届の提出時に青色申告承認申請書も一緒に提出すると、スムーズにその後の確定申告が進みます。

「提出しなければいけない届け出がたくさんある…」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。そんな方にオススメしたいのが、民泊開業freeeです。

民泊開業freeeとは、会計ソフトのfreeeが提供するサービスの一つで、民泊の開業に必要な書類を無料で一括作成することができます。

image1 ステップは全部で4つ。質問に答えて「保存」ボタンを押すだけ


image2 項目になんと入れたらいいかわからない方のために、
「?」マークがついておりカーソルをあてると説明が出てきます。


image3 三番目のステップ「民泊」のページでは、民泊を始めるための
方法を詳しく解説。難易度についても説明しています。
オススメは「民泊新法」に則ってスタートする方法です。


image9 民泊新法で始める場合の詳しい手続きについても解説。
「何を提出すればいいかわからない!」となりがちな必要書類に関しても、一覧でご説明しています。また別途専門家に相談することもできます。


image11 届け出を提出するためには、観光庁が運営する民泊制度運営システムへの登録が必須。
どうやって登録したらいいのかに関しても詳しくご説明しています。


image12 自治体の窓口確認もボタンを押すだけで簡単にできます。
最後は、開業に必要な書類を無料でダウンロード。郵送するだけで完了!

まとめ

外国人観光客や社会問題を背景に注目を集める民泊。しかし、営業許可を得てサービス開始するまでには様々な準備が必要そうです。
今回の記事を参考に、スムーズに民泊の開業準備をすすめていただけますと幸いです。

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