民泊の基礎知識

民泊投資は儲かるの?民泊新法が民泊投資に与える影響とは

自宅の一部やマンションを宿泊施設として貸し出す民泊が注目を集めています。民泊のために物件を購入し、投資としている人もいるほどです。しかし2018年6月15日の民泊新法の施行でルールが体系化され、民泊投資も大きな影響を受けました。

今回の記事では、新たに制定された民泊新法の影響も含め、民泊投資をする前に必ず知っておきたいことをご紹介していきます。

民泊投資は儲かるの?民泊新法が民泊投資に与える影響とは

民泊が投資として注目を集めた理由

観光立国を目指す日本政府の後押しから、訪日外国人旅行者数は2016年10月の時点で2000万人を突破しました。日本政府は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、訪日外国人旅行者数4000万人、訪日外国人旅行消費額8兆円を掲げています。

こういった状況から宿泊施設の需要が増え、個人が自宅の一室を貸し出す民泊が注目を集めるようになりました。ホテルや旅館よりもリーズナブルな価格で個性的な現地の宿に泊まれる民泊は、少しユニークな旅をしたい旅行者にとっては魅力でしょう。

Airbnb(エアビーアンドビー)などのインターネットの仲介サイトの普及も、民泊の広がりに大きく貢献しました。

Airbnb(エアビーアンドビー)

民泊検索のAirbnb(エアビーアンドビー)
例えば「鎌倉」で調べると個性的な宿が出てくる


副業で民泊をして家賃分をまかなっている方や、なかには民泊用にマンションをいくつか保有して運用する方も。本格的に民泊投資を行なう方は、高級マンションを借りて内装も日本らしく工夫するなどして、月に多くの利益をあげていたようです。

しかし、これまでは自宅の空き部屋やマンションの空室などに宿泊をさせるためには、旅館業の簡易宿所として申請・許可を取得する必要がありました。許可を得るためのハードルは高く、無許可の民泊も多く存在し、問題になっていました。

民泊投資で起こったトラブルの事例

投資として民泊を行った場合に、次のようなトラブル事例がありました。
まず、これまでは民泊に関する法整備が進められていなかったために、マンション自体が民泊に対するルール決めをしていないケースが多く、マンション内に見知らぬ外国人が出入りすることで近隣住民の方に不安感を与えたり、ゴミ出しのルールを守らない、共有スペースで騒ぐ……などの苦情が発生しました。
マンションではなかったとしても、宿泊先で騒いだりパーティをしたりして、騒音になったケースもあります。また、部屋にあったアメニティが盗難された、インテリアが壊されたなどの事例もあるようです。
近隣住民からの苦情や盗難などの他に、こわいのは火災です。火や家電に関する扱いをきちんと説明しておかないと、日本語がわからない外国人観光客が火災を起こしてしまう可能性もあります。

また、厳しい旅館業法の条件をクリアして旅館業を専業として行っている方々からすれば、自宅を一部解放しただけで無許可で宿泊業を営まれるのは気持ちの良いものではないでしょう。

民泊新法と民泊投資

こういったトラブルの発生などを受けて、旅館業法の改正にあわせ民泊新法が成立、2018年6月15日から施行されました。
民泊新法の施行により民泊を始める方法は3つになり、参入の難易度も下がりました。
以下に、それぞれの法律の特徴と制限、始めるための難易度などをまとめます。


民泊に関する3つの法律の比較

住宅宿泊事業法
(民泊新法)
国家戦略特区法 旅館業・簡易宿所
許認可 届出 認定 許可
最低宿泊日数 1泊2日〜 2泊3日〜 1泊2日〜
年間営業日数 180日以下
※地域条例でさらに
制限がある場合も
制限なし 制限なし
実施可能エリア 全国 東京都大田区、
大阪府、大阪市、
北九州市、新潟市、千葉市
全国
住宅専用地域における立地 原則可 原則可 原則不可
居室面積に関する要件 定員数×3.3m2以上 25m2以上 定員数×3.3m2以上
許認可取得の難易度

参考:民泊開業freeeの登録画面より

民泊新法の最大の特徴は、許認可取得の難易度です。旅館業・簡易宿所として民泊を始めるためには、様々な条件をクリアし許可を取得する必要がありました。しかし、民泊新法の場合は届出のみで許可や認定は必要ありません。フロントの設置、安全・衛生管理、施設案内などが義務付けられていますが、旅館業・簡易宿所として民泊を始めるよりも、ハードルはグッと下がりました。

その代わり、年間営業日数は180日以下と条件が定められ、無許可・無届けでの営業は厳しい罰則の対象となりました。さらに自治体によってはさらに厳しい制限を設けているエリアもあります。こういった状況から、投資としての民泊は以前よりも難しくなったと言われています。

営業上限180日が民泊投資に与える影響

新たに申請を行う場合、難易度の問題から民泊新法での営業になるでしょう。民泊投資をしていた方にとって、年間営業日数180日のインパクトは大きく、新法の施行を待たずに民泊撤退を決めた方も少なくありません。

制限日数が設けられたことで収益の確保は以前よりも難しくなりました。民泊投資はそれ専業で行なっていない限り、本業との兼ね合いから運営業務を代行会社に委託しなければなりません。代行会社への手数料や備品、運営費用なども鑑みて180日のなかで利益を出す必要があります。また、代行会社も様々で、トラブルが起こった際にきちんと対応してくれるかどうかなど会社によってサービスにばらつきがあるようです。

残りの185日は、マンスリーマンションとして営業する、留学生を受け入れる、体験型のアクティビティを提供するなど、民泊以外のサービスを提供する必要が出てきます。

民泊投資のタイプは2つ

民泊投資を行う際には、不動産を所有する方法と、転貸する方法があります。
前者は、すでに所有している物件を活用する方法です。一軒家の一室を利用する方法もあれば、新たにマンションを購入する方法もあります。なかには物件を一棟所有し、一部を民泊、一部をマンスリーマンションとして貸し出している方もいるようです。

転貸する場合は、その物件がそもそも民泊が可能な物件かどうかを事前に確認する必要があります。高級マンションの場合は、それ相応の住環境を期待して購入している方がほとんどのため、見知らぬ外国人の出入りを快く思わないでしょう。近隣住民の方に理解を得ることも重要です。こういったニーズに対応して、民泊向け物件情報サイト「民泊物件.com」などには民泊可の物件が多く掲載されています。

民泊新法施行後の民泊投資は?

前述したように、今後は民泊が許可されている物件を購入もしくは貸借し、自治体に届け出を提出した上で営業をする必要があります。
これまでのような投資としての大きな利益は期待できないかもしれませんが、マンスリーマンション事業と組み合わせたり、日本文化を体験してもらうプログラムを提供することでカバーできる可能性もあります。

例えば、料理が好きなある日本人女性は、築地近くの自宅で日本料理教室をはじめ大人気となり、書籍の出版まで行ったほどです。

一方で2020年に訪日外国人旅行者数4000万人という政府の目標は変わりません。実際に外国人旅行客は年々増えているので、民泊が大きなビジネスチャンスであることはしばらく変わらないでしょう。新しい法律の施行で変わることも多いですが、それらを上手く利用することで新しいそのチャンスを掴める可能性高まるかもしれません。

民泊開業の届けを提出しよう

民泊を始めるためには、まず行政への申請や届出が必要です。また、民泊を個人事業として行う場合は税務署に開業届を提出する必要があります。

あわせて、毎年3月15日までに提出が義務付けられている確定申告の準備を始める必要もあります。
確定申告には、青色と白色の2種類があり、「青色申告は難しい」と敬遠されがちですが、会計ソフトを使用すれば、実は労力はほぼ変わりません。このため、節税効果が高い青色申告を選択することをおすすめします。
開業届の提出時に青色申告承認申請書も一緒に提出すると、スムーズにその後の確定申告が進みます。

「提出しなければいけない届け出がたくさんある…」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。そんな方にオススメしたいのが、民泊開業freeeです。

民泊開業freeeとは、会計ソフトのfreeeが提供するサービスの一つで、民泊の開業に必要な書類を無料で一括作成することができます。

image1 ステップは全部で4つ。質問に答えて「保存」ボタンを押すだけ


image2 項目になんと入れたらいいかわからない方のために、
「?」マークがついておりカーソルをあてると説明が出てきます。


image3 三番目のステップ「民泊」のページでは、民泊を始めるための
方法を詳しく解説。難易度についても説明しています。
オススメは「民泊新法」に則ってスタートする方法です。


image9 民泊新法で始める場合の詳しい手続きについても解説。
「何を提出すればいいかわからない!」となりがちな必要書類に関しても、一覧でご説明しています。また別途専門家に相談することもできます。


image11 届け出を提出するためには、観光庁が運営する民泊制度運営システムへの登録が必須。
どうやって登録したらいいのかに関しても詳しくご説明しています。


image12 自治体の窓口確認もボタンを押すだけで簡単にできます。
最後は、開業に必要な書類を無料でダウンロード。郵送するだけで完了!

まとめ

新しい法律ができたことで民泊投資は大きな影響を受けました。無許可の民泊投資が増加したことでトラブルが発生し、それに対応する形で法律ができましたが、ルールが整備された一方で制限も増えました。
営業日数の上限180日を超えない範囲で民泊を行い、残りの185日は別の事業に活用するなどの工夫が必要です。どんな形で民泊投資を行うか決まりましたら、すぐに準備を始めるためにも民泊開業freeeを活用し、スムーズに届け出を行いましょう。

民泊開業 freee

必要最小限の簡単な質問に答えるだけで 個人事業主の民泊開業に必要な手続きが完了します。

バックオフィス基礎知識