開業の基礎知識

副業で経費は認められる?副業の経費について

サラリーマンはほとんどの場合に経費を認められていません。その代わり、給料に応じて一定の控除があります。では副業では経費が認められるのでしょうか。また認められるなら、どのようなものが経費になるのでしょうか。ここではそんな副業の経費について解説します。

目次

経費が認められる所得

所得税では、本業や副業などの収入を種類によって10つの所得にわける必要があります。
その10つに分類した所得によって、経費が認められるものと認められないものがあります。
原則サラリーマンの副業で経費が認められる所得は、事業所得、不動産所得、雑所得の3つだけです。副業がパートやアルバイトの場合は、給与所得に該当するので経費は認められません。

経費の考え方

所得税は所得金額に一定の税率をかけて計算します。簡単にいうと「所得金額」とは売上から経費等を差し引いたもうけです。当然、経費が増えるともうけが減るので税金が安くなります。このように経費は税金に直接関係するので重要です。そのためきちんと管理、把握する必要があります。

上述したとおり事業所得、不動産所得、雑所得の3つは経費が認められます。副業でいうと、物を仕入れて販売する物販、ライターやカメラマンなどのフリーランス、アパート賃貸などが該当します。では次に気になるのが、どのようなものが経費になるかということでしょう。実は、経費になるというものは結構あります。「これをきちんと経費にしよう。経費にまわせるものはもれなく経費にする」。これが節税の基本です。

副業の場合、事務所を借りず自宅で仕事している人も多いでしょう。またわざわざ副業用のお金とプライベート用のお金を分けてはいないので、その支出が副業の経費にできるのかそれとも、プライベートの支出になるのかわかりにくいものも多くあるでしょう。

その年の副業の経費を導き出すには次の2つを考える必要があります。
1.100%経費になるものや100%経費にならないものを考える
2.100%仕事用で使っていないが、何割かは仕事に使っている経費を把握する

順に見ていきましょう。

1.100%経費になるものや100%経費にならないものを考える

経費を把握するための第1歩は、「100%経費になるものをきちんと経費にする」です。
例えば、販売するために仕入れた商品は100%経費です。逆に生命保険や医療費、寄附金などは、副業とは関係ないので100%経費になりません。
このように数ある支出の中で、100%経費になるものと、100%経費にならないものを区別します。

①100%経費になるもの
副業の場合、本業の定時後や休日に自宅で仕事している場合が多いので、100%経費になるものは意外と少ないかもしれません。
100%経費になるものは主に以下のものです。

副業の業種 経費の内容 具体例
物販 販売する商品に関する費用 販売する商品の仕入れや商品の発送費用、商品の保管のために借りている倉庫の賃料など
取引先に関する費用 取引先との飲食代やお中元・お歳暮、香典、お祝い金など
広告費 ネットやチラシなどに掲載した広告料など
フリーランス 仕事に関する道具、備品 10万円未満のパソコン、カメラ、仕事机など
通信費 インターネット代など
不動産賃貸業 賃貸物件に関係のある税金 賃貸物件の固定資産税や不動産取得税など
賃貸物件の光熱費 賃貸物件の水道代、ガス代、電気代(賃借人負担除く)
外注費 管理会社への管理手数料など
共通するもの 仕事に関係する雑多なもの 文房具や仕事に関係する雑誌
通信費 仕事用に用意した携帯代など


副業が物販やアパートの賃貸などの場合は、ある程度経費になるものはわかりやすいです。
しかしフリーランスの場合は100%経費になるものは少ないかもしれません。例えばパソコン。家庭用と仕事用の2つがあるなら間違いなく仕事用は経費になります。仕事用のパソコンといっても、例えば休日のランチのときに少し個人的なことに使うこともあるでしょう。状況によりますが、そういった程度であれば問題なく100%経費にすることは可能でしょう。


②100%経費にならないもの
プライベートのものは経費になりません。また医療費や生命保険などは経費ではなく、確定申告のときに所得控除になります。

2.100%仕事用で使っていないが、何割かは仕事に使っている経費を把握する

100%経費になるものと100%経費にならないものが把握出来たら、次に何割かを仕事に使っている場合の経費の考え方です。
副業の場合でよくあるのが自宅の一室を仕事場にしているといった、自宅兼仕事場の場合です。水道代や電気代など生活にも使いますし、仕事でも使いますよね。その場合は、仕事に使っている部分のみ経費にします。
でも支払いは生活用、仕事用一括ですることが多く、仕事に使っている部分の金額が明確にわからないという場合が多いです。そういった時は次のように計算します。

「仕事に使っている金額=支払金額×仕事で使っている割合(事業割合)」
これを「家事案分」といいます。

事業割合の主な例として、家賃や固定資産税の場合は自宅の総面積の中に仕事場の面積がいくらか「面積割」で、電気代や水道代は1日の中でどれだけ業務をしていたかの時間「業務時間」で、自家用と仕事用の車については「走行距離」で求めます。

例)
1月の家賃 100,000円を支払った。
仕事場の面積 30㎡ 自宅総面積 100㎡ の場合
経費になる金額は、
100,000円×(30㎡/100㎡=30%)=30,000円です。

事業割合について、面積割以外は何%であるかをきちんと把握するのは難しいです。そのため、1か月~2か月程度統計をとってみるのもいいでしょう。また、その統計結果は保存しておいてください。大事なのは「きちんとした証拠に基づいて計算しています」ということを見せることです。

証拠書類の保存

経費にする支出については、証拠書類を保存する必要があります。レシートや領収書の場合は、月ごとの封筒などに入れて保存します。1枚のレシートに経費になるものとならないものがある場合は、経費になるものに線を引くなどあとで見てわかるようにしておきましょう。
通帳も同様に、経費になるものには線を引くなどをして、あとで見てわかるようにします。
家事案分したものは、そのパーセンテージなどを横に記載しておくと良いでしょう。


まとめ

副業で物販やフリーランス、アパートの賃貸などをしている場合は、パートやアルバイトと違い経費が認められます。しかし、そのためには経費になるものや金額をきちんと把握する必要があります。この記事を参考に正しく経費を把握し賢く節税しましょう。

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