開業の基礎知識

独立と資金の関係について

開業資金と融資

独立をするためにはある程度の資金が必要です。しかし、どれぐらいの資金が必要か、どのようにして資金を集めたらいいかなど、わからない点もたくさんあるでしょう。独立に必要な資金の額や貯め方、集め方がわからないと、独立までの計画を立てることもできません。ここでは独立のために必要な資金について見ていきましょう。

目次

自己資金とは

独立するときに必要なのが自己資金です。自己資金とは、簡単にいうと自分が持っているお金のことです。ただし、他から借りて返済しなければならない借入金は除きます。本当の意味で自由に使える自分のお金のことです。その自己資金からパソコンなどの備品を購入したり、事務所や店を契約するための権利金などを支払ったりすることになります。独立をするためには、自己資金を貯める必要があります。

独立にはどれぐらいのお金がかかる?

では、独立にはどれぐらいのお金がかかるのでしょうか。これは、独立する形態が個人事業主なのか法人なのか、また、どのような業種なのかなどによって異なります。例えば、法人の場合は法人の設立登記などをする必要があります。法人の設立登記などには少なくとも30万円以上のお金がかかります。個人事業主の場合は設立登記がないので、そのお金は必要ありません。
業種ごとに見ると、例えば小売業なら販売する商品を仕入れなければなりませんし、店舗を借りる場合は保証金などのお金が必要です。一方、ライターなどのフリーランスの場合は、パソコンなどの必要最低限のものをそろえるだけでも良いですし、自宅で仕事をすれば賃貸にかかるもろもろのお金はいりません。 また、独立後すぐに安定した収入が入るとは限りません。そのため半年ぐらいの生活費も用意しておいた方が良いでしょう。独立するために必要なお金の目安は、開業にかかるもろもろの経費プラス半年程度の生活費と思ってください。

自己資金はどのように貯めるか?

独立のためには、独立にかかる諸経費プラス半年程度の生活費が必要です。では、その資金はどのように貯めればよいのでしょうか。その貯め方を見ていきましょう。

①給料の中から貯める

最もスタンダードなのは給料の中から貯めることです。まずは1か月の給料と生活するためにかかる費用を把握し、差し引きして貯金できる額を算出しましょう。できれば計画表などを作成し、その通りに貯めることができるか確認しましょう。できなければどこに原因があるのかを探求し、改善策を考えます。このことは独立前後に事業計画や資金繰りを考え、計画を遂行する練習になります。経営者の目を養う機会はそうそうありませんので、ぜひ行いましょう。

②副業をする

毎月の給料からのみ、諸経費プラス半年程度の生活費を貯めるというのは通常難しいです。ボーナスなどを利用して、貯金をすることになりますが、別の収入源、つまり副業を確保するのも一つの手です。

副業といってもいろいろあります。例えば会社の勤務時間後や、土日などの休みにアルバイトするのも副業です。しかしあまりおすすめはできません。残業や土日出勤が発生すれば、決まった時間にアルバイト先にいけないこともあります。そもそも会社によっては副業を禁止しているところも多いでしょう。アルバイトは給与所得になるため、住民税の金額などから副業が分かってしまう可能性もゼロではありません。副業を始めるなら給与所得以外のものが良いでしょう。

少し専門的な話になりますが、確定申告時に給料の住民税の納付書は勤務先の会社に、それ以外の所得の住民税の納付書を自宅に届くように申請できるので、副業が勤務先の会社にばれることは基本ありません。給与所得以外の所得というと事業所得や雑所得、不動産所得などですが、元手がかかるものはマイナスになる可能性があるので気をつけましょう。クラウドソーシングなど、ネットを活用してパソコンひとつでできるものが良いでしょう。執筆をしたり、テープ起こしをしたり、資料をエクセルでまとめたりという仕事であれば、マイナスになることはないので、確実に自己資金を貯めることができます。また、独立したあとも空いた時間で続けることができます。収入が安定するまでは大きな助けになることもあります。

創業融資と自己資金

法人設立や個人事業でも店舗運営を考えている場合、自己資金だけで独立に必要な資金を用意するのは現実的には困難です。そのときは金融機関の創業融資などの借り入れを考える必要があります。通常、金融機関からの融資は数年事業を行った実績がないと受けることができません。実績が信用になるからです。しかし、創業融資はこれから独立しようという人が受けられる融資です。では信用をどこで図るかというと、自己資金の金額で図ります。サラリーマン時代に少しずつ自己資金を貯めていたということが信頼になります。日本政策金融公庫の場合は、創業にかかる資金のうち10分の1以上の自己資金があれば、創業融資をうけることができます。ただし、注意すべき点がいくつかあります。

1つ目は少しずつ自己資金を貯めていたということが信頼になるということ。自己資金の金額の確認は通帳などで行います。親類などに借り入れをして、融資前にお金をいっぺんに通帳に入金しても自己資金とは認められません。創業融資を受けようと考えているときは、計画的に自己資金を貯めるようにしましょう。また、タンス預金で手元に現金を置いている場合や、株式などで持っている場合も自己資金としては認められません。

2つ目は事業で使うお金の10分の1以上の自己資金がいるということ。そこに生活費は含まれません。実際は生活費のことを考えないといけないのですが、事業の計画書を作る際には生活費を除くようにしなければなりません。

まとめ

今回は、独立と資金の関係についてみてきました。独立するためには、独立にかかるもろもろの経費プラス半年程度の生活費が必要です。創業融資をうけるためにも、ある程度の自己資金を貯める必要があります。独立する時期を明確にし、今回の記事を参考に計画的に自己資金を用意するようにしましょう。

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