青色申告の基礎知識

所得税だけでない!個人事業主が納める税金の種類とは?

グラフ

個人事業主が納める必要のある税金は、所得によって算出される所得税だけではありません。所得税以外にもさまざまな税金があります。今回は、個人事業主に関わる税金と、白色申告と青色申告での税額の違いについて解説していきます。

個人事業主が納める税金

個人事業主として事業を行う場合、納める必要のある税金は、所得税と住民税です。さらに要件によっては、事業税、消費税及び地方消費税が加算されることになります。なお、税金の分類としては、所得税と消費税が国税、住民税と事業税、地方消費税が地方税です。地方消費税については一定率となっていますが、住民税や事業税の税率はお住まいの地区によって若干異なることがあります。

所得税とは

所得税とは、所得に応じて課税される税金のことです。平成28年4月1日法令時点では、所得に応じて5~45%まで課税されるしくみになっています。ちなみに、課税対象となるのは収入から経費を引いた所得全額に対してではありません。所得控除といった個人の事情を考慮した金額分が所得から引かれたものが課税所得となり、課税所得をもとに計算することになります。なお、計算後に税額控除といって、さらに所得税が減額されることもあります。

所得控除

所得控除としてあげられるのは、医療費や生命保険、地震保険、社会保険料、小規模企業共済掛金、配偶者、扶養などです。個人の生活の状況を鑑みて、所得控除として、所得から差し引き、課税所得とすることができます。なお、基礎控除である38万円は、白色申告や青色申告関係なく一律に控除できるものです。

税額控除

税額控除とは、算出された所得税より直接差し引く控除のことです。実質支払う所得税は、課税所得から算出された所得税より税額控除を差し引いたものとなります。税額控除としてあげられるのは、住宅取得等特別控除や配当控除、外国税額控除などです。

青色申告と所得税

なお、青色申告者の場合は、所得税計算の前に所得から青色申告特別控除として、10万円または一定の要件により65万円を控除して計算することができます。

住民税とは

住民税とは、会社を置いている都道府県、そして市町村への税金のことです。納税については都道府県、市町村への税を一括して市町村に納めることになります。個人事業主ではなく、サラリーマンなども住民税を支払う義務がありますが、両者では計算の方法が異なります。個人事業主などの場合、均等割と所得割によって税額が算出されるのが特徴です。

住民税の均等割

均等割とは、住民税の納税者に平等に課税される金額のことです。東京都新宿区の場合は、特別区民税3,500円の都民税1,500円で計5,000円になります。

住民税の所得割

所得割は、所得の割合に応じて課税されるものです。課税の標準額は、都道府県民税で4%、市町村税で6%の計10%になります。

なお、住民税の均等割、所得割ともに住んでいる市町村によっては割合や金額が異なる場合があります。詳細を知りたい場合は、市町村に問い合わせるようにしましょう。

また、均等割は納税者に適用されるものと紹介しましたが、市町村などの定める所得に満たない場合や生活保護を受けている場合は、住民税を支払わなくてもよい場合があります。

青色申告と住民税

住民税も所得税同様に所得控除を行ったあとの課税所得をもとに計算されます。そのため、税金の計算前に、10万円または65万円の青色申告特別控除が考慮されます。

消費税及び地方消費税について

消費税及び地方消費税は、課税売上が1,000万円を超える場合に支払う必要がある税金です。課税が行われるのは課税売上1,000万円を超えた年の翌々年からです。そのため、基本的に1,000万円の課税売上を超える事業所でなければ、消費税について考える必要はありません。

また、翌々年が対象となるため、事業開始年で1,000万円を超える課税売上があっても、開始年に消費税及び地方消費税は支払う必要がないということになります。

消費税及び地方消費税の計算

消費税の計算式

消費税の計算式

消費税は、課税売上全額に対して課税されるものではなく、原則、課税売上から課税仕入を差し引いたものが対象となります。

対象となる期間について

消費税の期間

対象期間

課税の対象となるのは原則的に翌々年と解説しましたが、例外もあります。特定期間に1,000万円を超える課税売上があった場合と「消費税課税事業者選択届出手続」を税務署に提出している場合です。1,000万円を超えるの売上が見込まれる場合は手続きを行っているかもしれませんが、すでに手続きを行っている場合は1,000万円以下であっても課税対象となりますので注意しましょう。

個人事業税

もうひとつ、個人事業主が知っておきたいのが個人事業税です。個人事業税は、事業によって加算される税金になります。事業や地域によって、税率が異なるのが特徴です。

個人事業税と青色申告

個人事業税は、基礎控除などの所得控除や青色申告特別乗除は適用されません。そのかわり年間一律290万円の事業主控除があります。

まとめ

個人事業主の場合、所得税のほかにも税金を納める必要があります。特に課税売上によって課税される所得税及び地方消費税、事業によって課税される個人事業税には注意しましょう。なお、天引きされた源泉徴収税額があるときに、赤字などで損失が発生した場合の所得税は、納税ではなく、天引きされた源泉徴収税額を限度に還付されます。

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