青色申告の基礎知識

青色申告とは何か、白色申告と何が違うのか(メリットとデメリット)

最終更新日:2020/07/15
公開日:2020/01/25

青色申告とは何か、白色申告と何が違うのか(メリットとデメリット)

初めて確定申告をする人のなかには「青色申告」と「白色申告」の違いがわからない人も多いのではないでしょうか。また、これまで白色申告で確定申告をしてきて青色申告に興味があるものの、詳しく知らないという人もいるでしょう。

青色申告には、特別控除、純損失の繰越し・繰戻し、貸倒引当金の計上など節税面でお得な特典があるので、メリットを最大限活かせるよう理解しておくことが重要です。
この記事では、青色申告と白色申告の違いや、青色申告の申告方法、青色申告者のみが受けられるメリットを解説します。

目次

青色申告とは?白色申告との違いとメリット、デメリットの簡単解決法

青色申告とは

青色申告とは、一定の帳簿を備え付け日々の取引を記帳し、その記録にもとづいて確定申告をする制度です。青色申告には「正規の簿記の原則に従って作成された帳簿」の備え付けが義務付けられており、簿記の形式は「複式簿記」もしくは「簡易簿記」です。

青色申告は誰でもできるわけではなく、事前に税務署に「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。届出を出さなければ、自動で白色申告者になります。

青色申告の発祥は、東京都目黒区の権之助坂で洋品店を経営していた喜多村実氏が始めた「ガラス張り経営」にあると言われています。昭和22年(1947年)に新しく法制化された申告納税制度を受けて、ありのままの経営実態を申告に反映させようと、喜多村氏は帳簿を新聞紙上で公開までしました。

コロンビア大学の教授だったカール・シャウプ博士が、日本国内を視察中にこの「ガラス張り経営」が目に留まり、青色申告制度が生まれる一因となったのです。

画像イメージ

青色申告と白色申告の違い

青色申告と白色申告の大きな違いの一つは、事前に届出が必要かどうかです。青色申告をしたい場合は、青色申告をする年の3月15日まで(1月16日以後、新たに事業を開始した場合は、事業開始から2カ月以内)に、開業届青色申告承認申請書を所轄の税務署に提出しなければなりません。何も出さなければ、自動的に白色申告者になります。

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また、記帳方法・確定申告書類・帳簿にも違いがあります。

白色申告 青色申告10万円控除 青色申告65万円控除
事前申請 必要なし 開業届と青色申告承認申請書
記帳方法 簡易な方法での記帳で可 簡易簿記 複式簿記
確定申告書類 確定申告書B ・確定申告書B
・青色申告決算書(貸借対照表は作成義務なし)
・確定申告書B
・青色申告決算書
帳簿 簡易な記載の帳簿 ・現金出納帳
・売掛帳
・買掛帳
・固定資産台帳
・経費帳
<主要簿>
・総勘定帳
・仕訳帳
<補助簿>
・現金出納帳
・売掛帳
・買掛帳
・固定資産台帳など

白色申告の場合、売上と経費を報告するために必要な記帳は「収支内訳書」だけで、簡易な方法での記帳で確定申告が完了します。それに対して青色申告は以下の2ついずれかで記帳を行います。

<青色申告の記帳方法>

  1. 簡易簿記:1つの勘定科目を用いて、目的のみを記録する方法
  2. 複式簿記:2つの勘定科目を用いて、お金の動きと原因の2点を記録する方法

記帳方法によって受けられる控除の金額に差が生まれ、簡易簿記で10万円、複式簿記で最大65万円の青色申告特別控除を受けることができます。白色申告にはこれらの特別控除は設けられていません。

青色申告は、日々の取引を所定の帳簿に記帳し、その記帳に基づいて正しい申告をすることで、税金の面でいろいろ有利な特典を受けることができるのです。

青色申告のメリットは控除や経費で節税ができること

青色申告には、節税面で多くのメリットがあります。

1.青色申告特別控除「最高65万円」

青色申告の最大のメリットは、最高65万円の青色申告特別控除です。ただし、控除を受けるためには提出が必要な書類があります。

<青色申告特別控除「最高65万円」を受けるための必要書類>

  • 正規の簿記の原則(一般的には複式簿記を言います)により記帳した帳簿
  • 記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書

これらの書類を確定申告書に添付し提出期限までに提出しましょう。

【関連記事】
「青色申告特別控除とは?65万円と10万円の控除を分ける要件について」
「e-Taxでネットで確定申告:PC・スマホでのやり方とメリットまとめ【2019年(令和元年)10月最新情報】」

2.青色事業専従者給与(配偶者は最高86万円、15歳以上の親族は最高50万円)を必要経費にできる

青色申告は、配偶者や親族に支払った「青色事業専従者給与」を必要経費として所得から差し引くことができます。対象となるのは、事業主と生計を一にしている配偶者や15歳以上の親族です。

控除できる金額は、配偶者が最高86万円、15歳以上の親族が最高50万円です。給与額は、仕事の内容や従事の程度等に照らして相当であると認められる金額を設定します。

この特典を受けるためには「青色事業専従者給与に関する届出書」を所轄税務署に提出する必要があります。ただし、事業的規模でない不動産貸付業を営む場合など、青色事業専従者給与の適用を受けることはできません。

白色申告には、配偶者や親族に支払った給与を必要経費に計上できる特典はないため、青色申告のみに与えられた大きな特典と言えます。

3.純損失の繰越しと繰戻しができる

青色申告をすることで、純損失の繰越しや繰戻しができます。

純損失の繰越しとは、事業で赤字が出た場合、損失分の金額を翌年から最長3年間繰り越せることです。

たとえば、令和元年度で50万円の損失(赤字)が出て、翌年の令和2年度で100万円の所得(黒字)が発生したとしましょう。
令和元年度分の確定申告で青色申告をしていれば、令和2年度の所得分100万円から令和元年度の赤字分50万円を差し引いて、令和2年度の所得を50万円に減らすことができるのです。

<繰り越し計算の例>
令和2年分100万円(黒字)ー令和元年分50万円(赤字)=令和2年分課税所得

令和2年度の課税所得を100万円から50万円に減らせるので、50万円にかかる税金をなくすことができます。

純損失の繰戻しは繰越しと逆の計算です。
前年が黒字で翌年が赤字の場合、前年に収めた税金から一部が還付される仕組みをいいます。

前年に100万円の黒字、今年に40万円の赤字が出たとします。
青色申告をすることで、前年に収めた税金から赤字分にかかる税金額が還付されます。
前年納税した100万円分黒字の所得税から、今年の40万分(赤字分)に前年の税率をかけた金額が返ってくるのです。

<繰り戻し計算の例>
令和2年40万円(赤字)×令和元年100万円(黒字)の税率=令和元年納税分還付額

純損失の繰戻しをした場合、前年の所得税課税金額は100万円から40万円を引いた60万円です。

4.貸倒引当金を計上できる

青色申告では、貸倒引当金の計上が可能です。貸倒引当金とは、取引先が倒産などで支払い能力がなくなったときの損失額を予測して計上しておくお金のことです。貸倒引当金として計上できる債権には、売掛金、受取手形、貸付金、未収金などがあります。

貸倒引当金を計上するには、青色申告決算書の「貸倒引当金繰入額の計算」という項目に該当金額を記入しなければなりません。

また、前年繰り入れた分は、貸倒損失が発生しなかった場合、所得として戻し入れる必要があります。当期分の貸倒引当金よりも前期分の戻入金の方が多ければ、所得が増えてしまいます。貸倒引当金は適切に処理しましょう。

令和2年分の所得の確定申告から青色申告特別控除65万円の要件が改正

平成30年度の税制改正により、令和2年分の所得の確定申告から、青色申告特別控除65万円を受けるために、これまでの要件に加えe-Taxによる電子申告が必要になりました。

電子申告を行わない場合の控除額は55万円に減額されますが、基礎控除額が10万円アップしますので増減はゼロです。逆に、電子申告をすれば基礎控除も10万円アップする上に、青色申告特別控除65万円のままなので、10万円分多く控除できることになります。

詳しくはこちら
国税庁『令和2年分の所得税確定申告から65万円の青色申告特別控除の適用要件が変わります

青色申告のデメリットは記帳の難しさ

青色申告は原則として複式簿記で記帳しなければならないので、簿記の知識が乏しい人は帳簿が難しく感じるかもしれません。また、平成26年から白色申告でも帳簿の提出が必要になったので、青色・白色に関わらず確定申告をする以上は帳簿は避けては通れません。

税理士に依頼する方法もありますが、おすすめは青色申告にもe-Taxにも対応した確定申告ソフトの活用です。

確定申告(青色申告)を簡単に終わらせる方法

大きな節税メリットがある青色申告。お得であることは分かっていても、「確定申告書の作成は難しいのでは?」という意見も少なくありません。
そこでお勧めしたいのは、確定申告ソフトfreeeの活用です。

ステップに沿って入力するだけ

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1.銀行口座やクレジットカードは同期すれば自動入力!

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基本情報の入力

ため込んだ経費も自動入力でカンタン!


2.簿記を知らなくてもカンタンに入力できる!

freeeなら、現金で払った場合でも、いつ・どこで・何に使ったか、家計簿感覚で入力するだけで大丈夫です。自動的に複式簿記の形に変換してくれるので、簿記を覚えなくても迷わず入力することができます。

簿記を知らなくてもカンタンに入力

有料のスタータープラン(月額1,180円)、スタンダードプラン(月額2,380円)は
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3.質問に答えるだけで税金は自動計算

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4.あとは確定申告書を税務署に提出するだけ

freeeで確定申告書を自動作成したら、税務署に郵送や電子申告などで提出して、納税をすれば完了です。

マイナンバーカードとカードリーダをご用意いただけば、ご自宅からでもすぐに提出が完了するので、税務署に行く手間がかかりません!
e-Taxでネットで確定申告:PC・スマホでのやり方とメリットまとめ【2019年(令和元年)10月最新情報】
あとは確定申告書を提出するだけ

あとは完成した確定申告書を提出して納税するだけ

まとめ

いかがでしょう?
確定申告ソフトのfreeeは、ステップに沿って質問に答えるだけで簡単に確定申告を完了することができます。
会計に関する知識がゼロの初心者の方から「本当に簡単に終わった!」との声も多数寄せられています。
確定申告を行うためには、日頃から帳簿をつけたり、必要書類をそろえたりしておく必要があります。しかし、確定申告ソフトを活用すれば、「青色申告をしたかったのに、書類不備で手続きできなかった!」「何度も書き直しで大変だった」という思いをすることは少ないでしょう。
余裕を持って確定申告を迎えるためにも、ぜひ確定申告ソフトの活用をご検討ください。
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確定申告の期間延長について

確定申告は通常3月15日が期限ですが、2020年3月提出分(令和元年分)の確定申告はコロナウイルスの影響で4月16日に延期されました。

上記に加えて、4月6日、国税庁は外出自粛などを理由に期限内の申告ができない人を対象に延期申請への対応についても発表しました。

詳細は以下のサイトからご確認ください。

参考 国税庁「確定申告期限の柔軟な取扱いについて ―4月17日(金)以降も申告が可能です―」

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