父から教わった大切なことを守り続けるために、なぜ二代目所長はクラウド会計ソフト導入に踏み切ったのか?

木村智子税理士事務所 所長 木村智子様

課題
経営の課題をリアルタイムに把握

木村智子税理士事務所の所長である木村智子さんは、創業者であるお父様から事業を承継。お父様のようにお客様の話をよく聴いて適切なサービスを提供できるようにするために、これまで使ってこなかったクラウド会計ソフトの導入を決めました。


比較検討の末にfreee会計を導入した結果、リアルタイムでお客様の経営状況が把握可能になったことで、より幅広いニーズに対応できるようになり、手入力の手間が省けて業務時間は着実に短縮。


「freee会計を導入したおかげで事務所に新しい風が吹いた」と語る木村さんですが、導入して間もない頃は初めて使うクラウド会計ソフトに対する苦手意識を払拭できずにいたのだとか。木村さんはどのようにして苦手意識を払拭し、freee会計を効果的に活用できるようになったのでしょうか。freee会計に使い慣れるまでのプロセスやお客様への提案で心がけていることなどを伺いました。

父の仕事ぶりからお客様との対話の大切さを学び、事業を引き継ぐ

――木村さんは、お父様が創業した事務所を引き継いでいらっしゃると伺いました。事務所を引き継いだ経緯を教えてください。

木村 智子さん(以下、木村) 両親と数名の事務員がいる小規模な事務所ということもあり、物心がついた頃から両親が働く姿を間近で見ていました。その影響で、手に職をつけて働くことにずっと憧れていました。


両親の勧めもあって税理士になろうと決め、両親の事務所で働きながら税理士の資格を取得。ですが、資格を取得しても父から見た私は未熟者だったようで、お客様との対話を大切にしていた父から担当を分けてもらえず、資格取得前と同様に所内で事務仕事をする日々が続いていました。こうした状況でしたから、当時は自分が事務所を引き継ぐなんて思っていませんでした。


事務所を引き継ごうと考え始めたきっかけは、父の病気です。お客様に継続して安定したサービスを提供するためには、父が病を押して業務を続けるよりは私が引き継ぐ方が良いと考えたのです。このタイミングでようやく父の面談に同席し始め、現場で父の仕事ぶりを見ながら業務を引き継いでいきました。


――お父様からの引き継ぎを通して、徐々に経営者としての意識が醸成されていったのでしょうか。

木村 そうですね。現場に赴くことでこれまで所内でやっていた事務仕事の意味や経営者が抱える想いを具体的に理解できるようになり、自分自身の経営者としての意識も徐々に芽生えていったと思います。

父のように、お客様の声を聞き続けるためには業務効率化が必要不可欠

――二代目として事務所を引き継いでからは、どんなことを心がけて事務所を運営されていますか。

木村 百聞は一見に如かずと言いますか、対面や現場で感じる感覚は大切にしたいので、できるだけお客様の声を多く聴ける税理士でありたいと考えています。そのためには、業務効率化が必要不可欠だと考えています。


――業務効率化が必要不可欠だと考える理由を、詳しく教えてください。

木村 第一の理由は、記帳代行のお客様が多いことです。記帳代行を私と少数の事務員で対応しなければならないためどうしても時間がかかり、お客様をお待たせしてしまっていました。実際にはお客様から記帳代行以外のご相談もいただいているのにもかかわらず、父のように数字をもとにお客様と経営の現状や将来設計などを十分に話し合うことができませんでした。お客様が抱える悩みや課題に応えられていないと感じる日々が続き、非常に心苦しかったです。


もう一つの理由は、自分の年齢です。若い頃は今より体力もありますから多少無理をしてでも大量の業務を乗り切れていたのですが、年を重ねてからは昔ほど頑張りが効かなくなったと感じるようになりました。それであれば、全てを自分で抱え込まず、ある程度は周囲に頼るなどして自分の業務を効率よく進める方法を考える必要があると思うようになったのです。


――お客様や外部環境の変化も、業務効率化の推進を後押しする理由になったでしょうか。

木村 その要素も大いに影響しています。売上が伸びて成長を続けるお客様に対しては、その成長に見合ったサービスを提供していかなければなりません。ですが、父から引き継いだままの事務所の体制では、そうしたサービスを十分に提供できてないと感じる場面が発生していました。また、法律の改正や社会情勢の変化などの影響でお客様が税理士に求めることも変わってきますから、自分たちもそれに応じて柔軟に変化していかなければいけませんし、結果変化しないことでお客様に対して迷惑をかけてしまうと思っていました。

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苦手意識を払拭してfreee会計を使い続けられた理由

――業務効率化を実現するための方法として、freee会計の導入を検討していらっしゃったのでしょうか。

木村 はい。業務効率化に役立つのであれば使わない手はないだろうと思って、freee会計の情報を集め始めました。まず事務所に送られてきたfreeeの案内冊子に目を通したのですが、これまで使ってきた会計ソフトと全く違う概念で設計されていると感じて面食らってしまいました。正直、第一印象では「これ、本当に使いこなせるのかしら?」という心配が大きかったです。周りの同業者でfreee会計を使いこなしている人がいなかったのでfreee会計の導入に対する不安や懸念はますます膨らむばかりでしたが、「もし自分に馴染まなかったら今までのやり方に戻せばいい」と思ってfreee会計の導入に踏み切りました。


――正直にお話しいただきありがとうございます(笑)。木村さんにとってfreee会計が初めて使うクラウド会計ソフトになったと伺っていますが、実際にfreee会計を使い始めたときの印象はいかがでしたか。

木村 実を言うと、freee会計を導入してからしばらくの間はどうしても苦手意識と抵抗感が拭えなくて、事務員の方に使い方の習得などを任せてしまっていました。でも、このままではいけないと思い直して私もアカウントを作成し、手持ちのカードを連携したり自動登録ルールを設定したりなどし始めました。


実際にfreee会計を操作してみて、従来の会計ソフトと比べると操作の自由度が高いと感じました。操作を進めるうちに設定がぐちゃぐちゃになってしまったりして、freee会計ならではの特性に慣れるのは大変でしたね。しかし、今考えてみるとその経験もfreee会計を理解する上では大切なことだったと思っています。


――freee会計の理解を進める上で、実際に操作してみることは非常に大切ですよね。慣れるまでにかなり苦戦されていたようですが、途中で挫折せずにfreee会計を使い続けられたのはなぜでしょうか。

朝井 「先輩アドバイザーにfreee活用のコツなどを相談できる」というので恐る恐る参加したアドバイザー×アドバイザー相談会(イベント)の影響は大きかったですね。私が悩んでいることを先輩アドバイザーはどう乗り越えていたのか、freee会計を導入してどんなメリットがあったのか……など、さまざまな経験談を伺ううちに「私ももっと頑張ってfreee会計を活用できるようになろう」と前向きな気持ちになれました。


――ちなみに、弊社が提供している学習コンテンツは活用されましたか。

木村 もちろん活用しましたよ。利用目的や知りたいことに応じた動画が充実していますよね。ただ、初心者の私にとってはコンテンツの数が多すぎて、何から見れば良いのかが迷ってしまったというのが正直なところです……。なので私は、どのコンテンツを見れば良いのかについてもfreeeの導入担当の方に相談していました。担当の方は私が抱えている課題に合わせて最適なコンテンツを紹介してくださるので、非常に助かりました。

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freee会計の提案先は「導入によって経営課題を解決できそうなお客様」に限定

――顧問先にfreee会計を提案する際にどんな工夫をされましたか。

木村 全てのお客様にfreee会計を提案するのではなく、freee会計で解決できる見込みが高いニーズをお持ちのお客様や、前々から「リアルタイムで数字を知りたい」とご相談いただいていた方に絞って提案しました。あと、私と同世代の経営者で今後も事業承継をしていくつもりの方には、時代の流れと先方のニーズを踏まえて必ずfreee会計を提案するようにしています。他の事務所さんと比べるとfreee会計の導入件数はまだまだ少ないかと思うのですが、引き続きfreee会計の提案をしていって導入件数をもっと増やしていければと思います。


――今後もfreee会計の導入件数を増やしたいと考えている理由は何でしょうか。

木村 一番の理由は、freee会計の導入によってどんな課題を解決できるのかが分かるようになったことです。お客様自身がリアルタイムで経営状況を確認できるようになれば、経営判断の選択肢が広がりますよね。特に最近は、コロナ禍の影響を受けて給付金の申請や資金調達などといった急を要する相談が増えているので、ますますfreee会計の必要性を感じています。


freee会計の導入によって事務所の業務効率が着実に上がっている手応えがあるのも提案を続ける理由になりますね。体感値ではあるのですが、預金データの入力とチェックにかける時間が10分の1に減ったり、お客様先からいただいたPDFデータの転記がまるまる不要になったりするなどの成果が出ています。


――お客様と自分たちの双方にメリットがあると感じてfreee会計を提案し続けていらっしゃるのですね。お客様にfreee会計の提案を受け入れていただくためのコツがありましたら、ぜひ教えてください。

木村 お客様からいただくご相談の中には、freee会計で解決できるかどうかをすぐに答えられないものもあります。そういった場面に直面したときは、自分もfreeeを熟知しきれていないことを正直に伝えたうえで「今抱えている課題を解決して経営をさらに良くするために、一緒にfreeeを使っていきましょう」というスタンスでお客様に提案するようにしています。


分からないと言って萎縮したり、逆に知ったかぶった対応をすることはありません。実際に、freeeを使い始めたお客様からの問い合わせに対して私がすぐに回答できなかったので一緒にヘルプページを確認しながら解決策を考えた……なんてこともありました。


以前参加したアドバイザー×アドバイザー相談会で先輩アドバイザーの方にfreeeの導入支援を成功させるコツを伺ったら「お客様にも協力をお願いすること」とおっしゃっていたんですよ。この言葉がきっかけになって、お客様と二人三脚でfreeeを使っていくスタンスで提案しようと考えるようになりました。お客様にも協力をお願いしている分、これまで以上に価値貢献をしなければならないという責任感は強くなっています。

次世代への事業承継を見据えて、事務所の体制をさらに強化したい

――ここ数年の会計業界の流れを見ると、会計のクラウド化は着実に進んでいます。ですがその一方で、実際には従来のやり方からそう簡単に変われないとおっしゃる経営者の方が多くいらっしゃるのも事実です。そうした方々にfreee会計を勧めるとしたら、既にさまざまなメリットを享受していらっしゃる木村さんはどんなことを伝えたいですか。

木村 クラウド化を進めるかどうか十分に検討するに越したことはないと思うのですが、「案ずるよりも生むが易し」ではないかと思います。まずは変化の第一歩を踏み出してほしいですね。私も初めてfreee会計を知ったときにはうまく使いこなせるか不安に思っていましたが、思い切って一歩踏み出したことで事務所に新しい風が吹いたと感じています。


freee会計は従来の会計ソフトと異なる点が多いのですが、最終的なアウトプットは変わりません。ですから、もし誤った入力をしたとしても、アウトプットから逆算していけば何をどう修正すればよいかは自ずと分かるはずです。もしfreee会計に抵抗感を感じている税理士や会計士の方がいらっしゃいましたら、こうした観点を持ってみるとよりスムーズに理解が進むのではないでしょうか。


――ありがとうございます。最後に、これから新たに取り組みたいことを教えてください。

木村 所内で税理士資格を持つのは私一人だけ、かつ事務員もごく少数という体制なので、万が一私が倒れてしまったらお客様を困らせてしまいます。そうした事態を避けるため、そして父から引き継いだ事務所を未来に残すためにも、もう少し経ったら事務所を引き継いでくださる若い方の採用と育成にも取り掛かるつもりです。


私自身が父の見よう見まねから事業継承を始めて苦労したので、私から次世代に事業継承をするときには後継者に同じ思いをさせたくありません。スムーズに事業を継承するために、freee会計の導入先をさらに増やすとともに、税理士として仕事のやりがいを感じられる職場環境をつくっていきたいです。


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