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数字が見えにくい事業分野だからこそ、freeeが活きる! 節約できた時間を、さらなる保育の質向上に

セイバン・ファミリア・カンパニー株式会社 

課題
複数人・複数拠点で経理データを共有

セイバン・ファミリア・カンパニー株式会社は、子ども服の製造と小売り、そして保育事業を行ってきた株式会社ファミリアと、ランドセルの製造販売を行ってきた株式会社セイバンが2018年10月31日に共同出資をして設立した、保育事業を行う新会社です。


別々の業態を歩んできた2社が、次世代を担う子どもたちへの深い愛情と情熱において意気投合し、それぞれの得意分野やノウハウを融合させて質の高い保育事業を展開するために動き始めました。freeeはどのように導入され、価値を発揮しているのでしょうか。セイバン・ファミリア・カンパニー株式会社取締役の奥田尚子氏、株式会社ファミリアの総務部所属で、新会社の経理と人事も兼務している島圭子氏に、freee導入の経緯やその後の変化、会社のビジョンや目指すバックオフィスの姿などについて伺いました。

――設立の経緯や御社サービスへの想いを教えてください

未来を担う子どもたちの可能性や才能を引き出したい


奥田 尚子 氏

セイバン・ファミリア・カンパニー株式会社
奥田 尚子 氏
株式会社ファミリアでマーケティングや総務、保育事業を担当。2019年6月からセイバン・ファミリア・カンパニー株式会社に出向となり、取締役に着任。今回の分社化プロジェクトの責任者で、全3名の取締役のひとり。1990年の入社時点で保育事業の構想があり、保育園の模型まで見たが入社したらなくなってしまっていた。2015年、満を持して保育事業を開始。

奥田 2018年秋に株式会社セイバンと株式会社ファミリアとの共同出資によって生まれた当社は、保育事業を柱にスタートしました。元々ファミリア側で2015年から始動した保育事業は「子ども服だけでなく更に視野を広げて子どもを取り巻く環境に着手したい」というファミリア代表・岡崎の思いから始まったものです。セイバンとの共同運営に至ったのは両社の代表が子どもにまつわる事業を運営する者同士、意気投合したことがきっかけ。互いに子どもに関連する事業に可能性を感じていたため共に運営することを決め分社化に踏み切りました。


会社のビジョンはファミリアの経営理念でもある「子どもの可能性をクリエイトする」です。1950年に神戸で創業したファミリアは、「子どものためにより良いものを」という思いで半世紀以上、事業を続けています。創業者の一人、坂野惇子の物語がNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」にも描かれましたが、もともとファミリアという会社はママ友のつくったベンチャー企業です。ですので、早い段階から「教育事業をやりたい」という思いがあり、私が入社した1990年の段階で事業構想が練られていたほどです。

セイバン・ファミリア・カンパニー株式会社の保育事業の中核は、認可外保育園「familiar PRESCHOOL」(ファミリア プリスクール)の運営です。子どもたちの「まだ見えない才能をカタチにする」ことを目標として掲げ、日常的な保育だけでなくモンテッソリー教育や英語、リトミックなどの音楽、茶道を取り入れたり、アートの感性やフィジカルな才能を養う専門講師を招き入れた授業をカリキュラムとしています。その中で子どもたちの隠れた才能をどんどん引き出し、伸ばし、開花させていくことに力を注いでいます。


また、”レッジョ・エミリア・アプローチ”というイタリアの教育方針を取り入れているところも特徴です。これはプロセス教育の一種で、「今日は○○の絵を描きましょうね」と指導するのではなく、「今日は何を描きたいですか?」という、子どもの主体性を重視する問いかけに始まり、子どもたちの頭でしっかり考えさせることを特徴としています。保育士は材料だけ用意してあげて、あとは子どもたちが自分の意志でプロセスを考えながら工作をするのを見届けます。クリエイトする能力を養うのに大切な教育方法です。
昨今、出生率の低下による少子化が叫ばれており、マーケットの縮小は避けられません。しかし積極的に海外展開しマーケットを取りにいくのではなく、まずは日本の目の前にいる子どもたちやご家族のサポートをしっかり親身に行いたい、という思いを強く持っています。

――freee導入のきっかけとご利用状況を教えてください

システムが古く、残業代を計算するために残業していた

奥田 元々株式会社ファミリア本体の総務に私が着任した2010年当時、経理はまさに昭和のまま時間が止まった状態でした。旧態依然として振替伝票が手書きされ、毎日大量の伝票にハンコを押すため半日くらい時間が過ぎてしまうこともありました。経理の側でちょっと調べたいことがあっても、その手書き伝票を1枚1枚めくって探し出すのにひと苦労するような状態でした。長年、基幹システムでオフコン(オフィスコンピュータ。事務処理に特化したコンピュータ)を使っていたため、紙の文化が染みついてしまったのも原因です。一度オフコンを入れてしまうと、時間やお金をかけてがっちりカスタマイズしてしまいますので、せっかくウェブ系の新しいシステムが出てきても、乗り遅れてしまいやすいもの。仕組みを変える勇気を皆が失ってしまっていたのかもしれません。


島 圭子 氏

株式会社ファミリア 総務人財部
島 圭子 氏
株式会社ファミリアの総務人財部に所属しつつ、セイバン・ファミリア・カンパニーのバックオフィスにも携わる。給与計算などの経理から人事まで幅広く担当

 「これは仕組みがおかしい!」と思う人も出て来なかったんですよね。これが当たり前になってしまっていた。タイムカードも手書きで、給料振り込み前の時期は総務や経理のスタッフがピリピリしながら計算をしており、残業代を計算するために残業をしているような状態でした。


ずっとモヤモヤと仕事をしていたところに改革的な考えを持った奥田が総務に着任したことで、これではいけないという雰囲気がようやく生まれました。約1年かけて検証して勤怠システムをペーパーレスに変更。それがきっかけとなり、振替伝票の手書きをやめたり給与システムを変えるなどの改革もしていきました。大手のシステムを入れて給与システムと会計システムをつなげたりもしました。

奥田 総務を管轄しはじめていろいろと問題を抱える中、freeeに出会ったきっかけは、とある経営勉強会に参加した時でした。その勉強会のメンバーにfreeeの方がいらっしゃり、他にも会社でfreeeを導入されている参加者の方々が非常に多くいて、皆さん使いやすいとおっしゃって勧めてくださったので、興味を持ちました。費用的にリーズナブルだったことも魅力的でした。親会社で利便性の高いシステムでバックオフィスを構築する重要性を感じていた私たちは、セイバンさんと新子会社を設立と同時に、自然とfreee導入を決めました。



多拠点利用に大きなメリット。給与計算が2日で締まるように

奥田 セイバン・ファミリア・カンパニー株式会社設立のタイミングだったというのもあり、セイバンとファミリア、両方のスタッフがフェアなパートナーとして仕事をする体制を作るためにも、freeeのようにクラウド上で財務諸表が見られるということは非常に重要なポイントになりました。両社のヘッドオフィスは神戸やたつの市、事業部の責任者は東京など、ハンドリングする人物が各地に点在していますので、どこかにローカルサーバーを置いて管理するというのは大変ナンセンス。多拠点で連携して情報共有するためにも、クラウドサービスのfreeeは欠かせない存在になっています。


 freeeはすごくシンプルで使いやすいところが気に入っています。親会社で以前から使っている大手のシステムよりもわかりやすいです。新しい機能もどんどん追加リリースされていますが、ストレスフリーで使えています。毎月の給与計算も残業をさせることなく、2日で締まるようになりました。



慣れていない園長・保育士でも使いこなせる。本質的な「人の教育」に時間を割けるように

奥田 クラウドの会計システムはfreee以外にも世の中にはたくさんありますが、画面の作りやデータ入力、出力の仕方が、会計知識の無い現場の園長や保育士スタッフにも非常に分かり易いのが大きなメリットです。freeeを選んで良かったと思っています。園長クラスになるとひとつの園全体をトータルでマネジメントすることになりますので、損益計算書も理解できるスキルは必要不可欠。freeeは操作性も画面表示もシンプルですので、会計のレクチャーをする教育ツールとしての役割も果たしてくれています。教育コストが削減できて助かっています。
今後freeeを上手く使いこなせる仕組みを作れば、園長が今現在経理に取られている時間が大幅に減らせるようになるはず。より保育の仕事に集中できるようになると思います。自分の入力した情報をもとに園の経営を直視できるようになります。


園長の本質的な仕事は「人の教育」にあります。子どもたちに対しての教育ももちろんですが、「保育士の教育」という大きな役目が園長にはあります。良い保育士をたくさん育てることで、結果的により多くの子どもたちの可能性をクリエイトできる。本来の仕事ではない会計の仕事に園長が追われてしまっては本末転倒です。教育に多くの時間を割けるような体制を早く整えていきたいです。


奥田 尚子 氏


カスタマイズが利かない、完成された会計システムだからこそ、合弁会社での利用に最適

 親会社で利用している大手会計システムは、カスタマイズが可能です。自分達流にカスタマイズできるのは良い面でもあるのですが、逆にカスタマイズすると最初のうちはあちこち数字が合わなくなってしまうという不具合が起こり、毎月の数字がきちんとフィックスするまで時間がかかってしまいます。以前、システムを移行する際、危うく給料振込が遅れそうになったことがありました。結局ぎりぎりで間に合いましたが、システムがシンプルであることは重要です。
今回設立した合弁会社のように、元々異なる文化を持つ会社同士が一緒に仕事をしようとする場合は、一般的な仕組みや共通用語で固定されていたほうが相互理解は得やすい。そういう意味でもfreeeの非カスタマイズ性はプラスに働いています。

煩わしさが無く、カスタマイズ無しでもきちんと数字が出せる機能が既に備わっていますので、導入時のハードルも、とても低かったです。実際に使い始めても、シンプルな使い心地なので仕事がスムーズに進んでいます。
昨年末、初めてfreeeを使って年末調整の処理をしました。紙でのやり取りが少なくなり書類回収の手間や入力作業が削減でき、早速効果を実感できました。感覚的には、一人分あたりの処理時間は以前の半分ほどになったと思います。職員の身上書などを入力できる仕組みもあるようなので、今後はそこに職員自身で入力してもらうようにすれば、人事で入力する手間も省けますし、ペーパーレスで管理も楽になると思います。拠点が多くて回収や修正が大変ですから、大助かりです。


島 圭子 氏、奥田 尚子 氏


数字が見えにくい事業にはfreeeが活きる

奥田 教育や保育の事業というのは、物理的に何かを作って売るようなビジネスではありません。売り上げの中身が、形があって無いようなものなのです。そんなモヤモヤとした状況を変えて、スタッフが安心して仕事できる環境を整えることが大切だと思っています。数字が目に見えにくい事業だからこそ、数字が目に見えるコミュニケーションをすべきであり、今まさに、freeeはその中心的役割を果たしてくれています。


たとえば、私たちの保育園のキッチンでは地産地消を意識して、全て有機栽培の食品を使っています。当然、園運営費における食費の割合は高くなりますが、そういう数字を敢えてオープンすることによって、現場のスタッフの意識や仕事の仕方も変わってくるはずです。今まで見ることのなかった様々な数字をfreee上で見られるようにすることで、遠隔地にいる現場のスタッフと経営陣がよりタイムリーにコミュニケーションを取りやすくなり、精神的距離も近くなっているように感じています。

――今後の展望について教えてください

クラウドで生まれた時間を、直接会う時間に変えたい

 今後はfreeeをもっと使いこなして、各拠点のスタッフや他のバックオフィスのスタッフとの相互のやり取りをより活発にしていきたいです。


私たち総務の仕事は、スタッフが日々笑顔でモチベーション高く仕事できる環境を作ることです。freeeを導入し昭和時代から続いていた古いやり方に捉われず前へ進む雰囲気作りを加速できたことは、弊社にとって大きなプラスになりました。私もそうですが、スタッフ一同、新しいシステムによる時短の恩恵を受けられましたので、今後は今までより更に有意義な仕事をしたり、他の仕事を兼務して視野や能力が広がるよう頑張りたいです。


奥田 実務的なところの時短が目に見えて達成出来たので、次は目に見えない部分、つまり保育の質を上げるというところにコミットしていきたいです。IT技術が進化して便利になったとはいえ、本当の意味で人の気持ちを知るには直接会うことが大事です。実際に子どもたちや現場のスタッフに会いに行って直接話をする時間を多く作り、気持ちや要望を具に感じながら経営に反映させていきたいと思っています。


島 圭子 氏、奥田 尚子 氏