会計の基礎知識

決算書は誰にとって必要か?ステークホルダーについて解説

決算書は誰にとって必要か?ステークホルダーについて解説

 企業の決算月には、その一年の企業活動の実績をまとめた決算書が出来上がります。どの企業でも必ず作成される決算書ですが、誰のため・何のために必要なのでしょうか?
ステークホルダーについての説明も含めながら解説していきます。

目次

決算書の役割

 決算書は、正式には「財務諸表」と呼ばれるものを指します。
決算書は貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・キャッシュフロー計算書などからなっており、企業の決算月に作成されます。
決算書は、当期の財務状況や経営実績を外部のステークホルダー(利害関係者)に対して明らかにするという役割をおもに持っています。
ステークホルダーの中でも、企業に対し自分の出資金を委ねている株主としては、自分の出資金が適切な仕方で運用されているかどうかを知る必要と権利があります。決算書は、株主から委ねられている出資金の運用実態を報告するという役割も負っています。

決算書に関わるステークホルダー

 ステークホルダーは、日本語に直すと「利害関係者」となります。
企業の業績が良ければ利益や恩恵を受け、低下すれば損害を被るという、企業と利害関係が一致した立場にある存在となります。

企業の規模によって認識に若干の差があるものの、おもにステークホルダーと認識されている存在は次のようなものです。

    1. 株主・投資家
    2. 取引金融機関
    3. 取引先
    4. 地域社会
    5. 従業員
    6. 顧客

また、税務署や都税事務所、市区町村役場などの行政機関についても、租税公課等の面において間接的に利害関係が及ぶためステークスホルダーと言えます。

次の項目では、これらのステークホルダーごとに異なる視点について説明します。

ステークホルダーごとの視点

 各ステークホルダーの視点、また決算書をどのように見て考えているのかをご紹介します。

1.株主・投資家

 すでに出資している株主であれば、今後も継続して投資するかどうかを決算書から読み取ります。
これから投資を検討している投資家は、損益計算書の5つの利益に加え自己資本比率や流動比率・固定比率など企業の安定性や将来性を決算書から確認し、投資の是非を判断します。

2.取引金融機関

 融資を申し込む金融機関も、ステークホルダーであるといえます。
予定通りの返済を続けていれば良い顧客といえますが、もし返済が滞れば迷惑を被ることになるからです。
融資しても大丈夫かどうかを探るためのおもにな資料が決算書となるため、株主や投資家と同じほど、あるいは最もよく決算書の内容を熟読するステークホルダーは取引金融機関となるでしょう。
特に、損益計算書の5つの利益の額・在庫や売掛金の残高・借入金の残高・雑損失や雑収入は重点的にチェックされます。

3.取引先

 販売先や仕入れ先、外部委託業者などの取引先も重要なステークホルダーです。
取引先が決算書を確認する機会としては、おもに新規で取引を検討する場合が多くなります。過去から現在まである程度安定して黒字経営をしているか、負債割合が多すぎないかなどを確認します。
販売先としては、この企業は信頼できる商品・サービスを提供してくれそうかを考え、仕入れ先であれば、売掛けなどの信用取引を行っても問題ない企業かを検討します。
委託業者も、報酬の支払いに関して安心できる企業かを確認するために決算書を見ることがあります。

4.地域社会

 企業の規模が大きければ大きいほど、会社を置く地域社会へ与える影響は大きくなります。
地域社会の経済を活性化させるとか、街のイメージアップや治安維持などにおいて協力できる点もあることでしょう。
特定の企業の決算書を地域社会の構成員が目にする機会は少ないといえますが、行政機関が行う企業誘致などでは、申請のあった企業を受け入れるかどうかの判断のために決算書が閲覧されることもあります。
この場合もやはり、継続して黒字経営がなされているか、雑損失などの費用が不自然に多く計上されていないかなどを見て、健全な運営がなされている企業かを調べられます。

5.従業員

 身内なので見過ごされがちではあるものの、大切なステークホルダーであるのが従業員です。役職に就いていない、一般の従業員も含めてそういえます。
企業のために働く人がいなければ、利益はあげられません。また経営成績が振るわないからといって給与やボーナスを安易にカットして士気を下げてしまえば、業務への意欲は薄れ、商品やサービスの品質低下にもつながるでしょう。
そうなれば、さらなる業績低下や顧客満足度の低下という悪循環も招いてしまいます。従業員の働きや能力を正当に評価し、業務内容および給与面でも満足し楽しく仕事ができるよう、出来る限り環境を整えることは大切です。
役員などは決算書を見て、当期の反省点や次期以降に取り組むべき課題また経営戦略を確認します。
役職に就いていない従業員が決算書を見る機会は、非常にまれといえるでしょう。

6.顧客

 企業に直接的な利益をもたらしてくれるのは、顧客以外にはいません。しかし同時に商品・サービスの欠陥や、業績低下による品質低下や値上げなど、直接的な害を与えがちなのも顧客といえます。
ある人は、顧客こそが最も重視されるべきステークホルダーであると考えます。
一般の顧客が企業の決算書を確認する機会はごくまれですが、住宅購入を検討する際など長期に亘って支払いを続ける高額の買い物をする際には、購入を検討している企業の財政状況を確認し、倒産の恐れがないかなどを調べることもあるでしょう。
会計の知識がなければ決算書の内容をすべて理解するのは難しいものの、他社の決算書と比較して負債額や利益率などの点に注目される可能性はあります。

決算書作成をラクに行いたい方向け

STEP1:メニューから「決算書の作成」を選択

決算の準備、税申告に使用する書類も作成可能です。

会計freeeの決算メニュー

STEP2:出力設定をおこない、「この年度の決算書を作成」を選択

決算書の出力設定を変更し、会社に合わせたフォーマットに調整します。
表紙、貸借対照表、損益計算書、販売費および一般管理費明細書、株主資本変動計算書、個別注記表などそれぞれの出力形式を選択できます。

会計freeeの決算出力設定画面

STEP3:決算書類が完成!

「この年度の決算書を作成」ボタンを押すと、貸借対照表や損益計算書がPDF出力されます。

会計freeeの貸借対照表・損益計算書出力イメージ

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まとめ

 決算書は、おもに企業外部のステークホルダーである株主・投資家、取引をする金融機関や取引先、地域社会などに対し、企業の実態を公表するために作成される書類です。
企業にとっての通知表ともいうことができ、企業の評価を左右する大変重要な書類となります。

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