3か月分の経理処理時間10分の1。一人で飲食店経営を支えるfreee活用法とは

golosita.
長谷川慎 様

課題
freeeアプリストアやfreee APIの活用レジ連携で売上データ入力を自動化

東京・恵比寿のレストランgolosita.(ゴロシタ.)の店舗運営は、調理から接客、バックオフィスに至るまで、すべて一人で対応するスタイルです。信頼できるfreee認定アドバイザーとの出会いをきっかけにクラウド会計ソフトfreee(以下、会計freee)の導入を決めました。「会計freeeを導入して以来、自分だけにしかできないこと、本来自分がやるべきことに集中できるようになった」と語る長谷川さんに、会計freeeを活用して一人でストレスなく飲食店運営をするための工夫と心構えを伺いました。

事業について

「ひとり経営」にこだわるカウンター10席のレストラン

20歳からホテルやイタリアンレストランでシェフ経験を積み、2014年秋にgolosita.(ゴロシタ.)をオープンしました。季節や仕入れ状況に応じて、お酒とともにその日最も美味しく召し上がっていただける料理を提供する、カウンター10席のレストランです。特定の料理ジャンルに縛られることなく、自分の感性で良いと思う料理をそのまま表現しています。


営業中は調理からドリンクサーブ、会計に至るまで、基本的にすべて一人で行っています。こうした体制にした理由として、何年も前から人手不足と言われ続けている飲食業界への問題意識がありました。人手が足りないなら、一人でできる範囲を広げるのが最善策となりえるのではないかと考えたのです。


オープンから3年半経った現在では、自分が本来すべきことと自分以外の人や手段で対応できることの切り分けが明瞭になり、自分にフィットする運営スタイルに近づいている感触があります。


信頼できるfreee認定アドバイザーに出逢えたと話す長谷川さん

freee会計導入の決め手

自分の考えを理解し導いてくれるfreee認定アドバイザーが導入の決め手

以前勤めていたレストランでは、すべて会計士に経理処理をお願いしていました。業務上は特に問題もなく、きめ細やかなアドバイスもいただきました。


ただ、長年の経験で経営のポイントは把握していましたし、「最後に決めるのは自分自身」との意識も強かったので、正直、アドバイスの細かさはストレスでもありました。「一方的なアドバイスはいらないのに、会計処理をしてもらうなら会計士さんとの付き合いは続けないといけないのか」と、ジレンマを感じていました。


実は、golosita.オープン時にfreee会計のアカウントを取得していました。Apple製品ユーザーなので、freee会計がMac対応だったのは高ポイントでしたね。ただ、いざ使うとなると分からないことも多くて……。ありがたいことに開店後すぐ繁盛したので、freee会計を使う機会をすっかり逸してしまいました。2年くらいは他の飲食店さんと同様、営業時間外に伝票を整理したり、銀行に行って通帳記帳をしたりする日々が続きました。自分だけができることをしたくてお店を開いたのに、自分がしなくてもいいことに時間を取られる現実が本当に嫌でしたね。


さすがに何とかしなければと考えたときに、freee会計の存在を思い出しました。導入の決め手は、「freee 税理士・社労士・会計士検索」で見つけたSORA株式会社(freee認定アドバイザー)のコメントです。


実際に認定アドバイザーさんに会って話を伺ううちに、「彼ならきっと、私の考えを理解してくれる」とピンときた感覚が確信に変わり、freee会計の導入もその流れで決めました。私の要望をきちんと聴いたうえで、目指す経営に向けて的確にナビゲートしてくださる方で、今もなお心強い存在です。


freee会計導入後の効果

モバイルスキャナとの相乗効果で、経理処理時間が10分の1に

特に便利なのは、レシート類の取り込み機能。モバイルスキャナを使って溜まった領収書や請求書をまとめて取り込めて本当に助かっています。手が空いた時に領収証や請求書をスキャンし、四半期に1回freee会計上でまとめて経理処理するように、自分でルールを決めています。食材の偵察に行く時など、常にモバイルスキャナを持ち歩いています。領収書は移動時間中にスキャンしていますよ。


領収書の紛失等も無くなりました。細かい雑務の精神的負担が減ると考えれば、モバイルスキャナひとつなんて大した重さではありません(笑)。


先日、3か月分の領収書と請求書を140枚ほどfreee会計に登録したのですが、3時間程度ですべて登録できました。同じ量を以前のように手書きで処理していたら、まる1日がかるでしょうね。処理時間は10分の1に削減されたといっても過言ではないでしょう。


ネットバンキングの口座とも同期させているので、freee会計から振込処理をしています。おかげで銀行に行ってATMに並ぶ時間も減りました。以前は毎週のように通っていましたが、今はせいぜい月に1,2回行けば十分です。


他のさまざまなサービスと同期してくれるのも嬉しいですね。ユビレジを例にあげると、売上データの取り込みに加えて、領収証の宛名を印字してお渡しできるのが便利です。お会計を待つお客様は早く帰りたいはずですから、素早く作れて、かつきれいな文字の領収証をお渡しできるのは双方にとってストレスフリーで良いと思います。


ちなみに、ユビレジは認定アドバイザーさんに教えていただいて初めて知りました。私の要望を把握したうえで複数のサービスを比較して提案してくださったと知って、とても素晴らしいアドバイザーさんだと感じました。

今後の展望

バックオフィス体制が整ったいま、本業にも新事業にも集中して邁進したい

限られた時間内でやるべきことをこなす一方で、やりたいことができる自由な時間をいかにして確保すべきか試行錯誤していくうちに、自分なりに最適な経営スタイルが具体的にできてきたと感じています。特に、freee会計を導入してから1年で、バックオフィスの体制がだいぶ整いましたので、本業にますます集中できるという手応えが大きくなってきました。


今年4月から法人化したのを機に、これまで自分が培ってきたノウハウや人脈を活かして、他店の料理のプロデュース業といった頭脳労働にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。


店舗運営は引き続き、自分が表現するスタイルに共感してくださるお客様を増やしていきたいです。一人でも多くの人に来店してほしいとは全く考えていません。一人で運営していくうえで大事にしているのは、いかにストレスなく運営できるか。自分ができること、やるべきことに集中できる環境づくりは、あらゆる面でこだわっています。


飲食店業界の方々の中には、私と似たような悩みや課題を抱えている人が多くいますし、今後も増え続けるのではないでしょうか。そういう方々が、少しでも自分の精神的負荷を減らしてやるべき仕事に集中できる環境を作ろうと考えたときに、私のケースが役にたつと嬉しいですね。

golosita.